2016年5月28日土曜日

G7伊勢志摩サミット(3):主役はオバマ大統領、手前みその安倍総理、その他首脳は脇役?

サミット後の安倍総理の記者会見
財政出動、アベノミクスでは手前みその発言
2016.5.27 民放テレビニュース
26,27日のG7伊勢志摩サミットは、主役はオバマ大統領、手前みその安倍総理、他国首脳は脇役である事を見せつけた。現役アメリカ大統領が被爆地広島を訪問するかどうかで始まり、最後は広島で「核兵器なき世界」を訴えて終わった。

安倍総理は国内向けの人気取りのシーンに苦心したようだ。伊勢神宮で各国首脳を迎えるとき、フランス大統領から始まって最後はオバマ大統領、そのまま2人で神宮内を歩く。

急遽、オバマ大統領の広島訪問が決まると、スケジュールを見直して広島同行を決行、オバマ大統領と2人で献花した。

安倍総理が就任後、最初に訪米したときのオバマ大統領とのぎこちない会談は何だったのか。記者に促されて苦笑いして握手するシーンとは打って変わった今日のシーンだ。

サミット会議の内容をメデイアの報道で見ると,アベノミクスを引っ提げての会談だったようだ。資料(コモデイティ-価格)を用意し今の世界経済はリマンショックの前後の状況に似ていると「危機」を煽ったが首脳の間では懐疑的見方があり「リスク」にトーンダウンした。

サミットで配布されたという資料
今の世界経済はリーマンショック後
に似て経済危機という
2016.5.26 日テレ N ZERO
でも最後の記者会見では「危機」と言った。議長国の特権を生かして安倍総理は、金融政策、財政出動、規制緩和のG7版「3本の矢」を放ったが各国には国内事情を抱えている。「機動的は財政出動」には財政規律を尊重するドイツ、イギリスが同意しなかった。

しかし、国内外では失敗あるいは破綻しているとみられているアベノミクス「3本の矢」は失敗していないと付け加えることを忘れなかった。

オバマ大統領に主役を譲り、国内人気取りに専念し手前みそを演出した安倍総理、そして他の首脳は脇役を演ずるしかなかった今回のサミット後、世界経済をどう動くのか。

世界のトラブルメーカーである中国はG7を批難するのは当然としても、ロシアはどう反応するのか。

私も40年前に広島に行き資料館、爆心地を見て回った。アインシュタインのE=C2が膨大なエネルギー発することが分かり冷戦下で原爆開発競争が始まった。何度か悲惨な状況は見聞きしていたが資料館での展示品には目を覆いたくなる内容がほとんどだった。

聞くところによると、今までの訪問者は6500万人という。海外旅行者数から考えると少ない気もする。

オバマ大統領も当初から希望していた広島訪問を終え、「核兵器なき世界」へ向け新たな行動を起こされると思うが、オバマ大統領が就任してからいままでの7年間に米国が削減した核兵器は約700発という。歴代大統領に比べて少ないのだ。

ノーベル平和賞受賞も政治的な配慮が大きいが、ただのパフォーマンスで終わって欲しくない。

サミットも年に1回の首脳の意見交換会だ。中国、ロシアを除いて世界を引っ張って行く事は不可能だろう。

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2016.5.27掲載

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