2017年5月31日水曜日

日銀の「出口戦略」は安倍政権と袂を分かつ時?

日銀本店 安倍政権と袂を分かつことが出来るか
日銀「出口戦略は安倍政権と袂を分かつ時だ。安倍総理がリフレ派の経済政策として異次元の金融緩和に踏み込んだとき、当時の白川総裁を更迭(自分から任期を残して辞任したが)、決定会合の審議委員にリフレ派を送り込み、黒田総裁を担いだ。

黒田総裁は「2年、2倍、2%」と語呂の良い数字を上げて2年で物価目標2%を達成すると豪語した。岩田副総裁も「2年で2%物価目標達成」を誓い出来なければ責任をとり辞任すると言った。言い訳はしないとも言ったが今は屁理屈を言って地位にしがみついている。

この2人も任期を迎える。どう言い訳し去るのか、続投するのか。安倍総裁の考え1つだろうが、日銀の金融政策にも限界が見えてきた。このまま今の政策を続ければ銀行の経営も悪化し、日銀自身の経営にも大きく影響、円の信用を落とせば日本経済も混乱する。

新聞報道によると、16年度の決算は増益で5066億円、国に4813億円納付したという。しかし金利が低い国債残高は420兆円にもなり発行額の40%を占める(?)とも言われ世界が財政ファイナンスを疑う。

ここで日銀が出口戦略で緩和を縮小にうつれば国債は急落、利息収入も減少、金利も上昇する。緩和をこのまま進めれば損失は拡大し円の信用は低下する。日銀はそれを見越して債権取引損失引当金3.1兆円に増額した。

日銀の財務も悪化し倒産状態になるが、政府と一体である事で倒産はないだろう。第2日銀を設立し紙幣を印刷する手もあるらしい。

日銀の2%の物価上昇は難しいとみられているが、金融政策に財政出動を加えれば達成は可能と海外のノーベル経済学賞受賞の経済学者はアドバイスする。

先日来日したバーナンキ前FRB議長も「全てがうまく行けば緩和でも物価目標達成は十分」と応援するが、うまく行かないのが問題で、今は0.3%なのだ。

白川総裁時代の2人の審議委員が任期満了で交代、新たに加わったのがリフレ派らしい。
その旧審議委員の木内さんが、決定会合の度に「80兆円を60兆円に縮小、2%物価目標達成時期の先送り」を提案していたが反対多数で何時も否決されていた。

でも、今考えると実質買い入れは60兆円ぐらいだし、2%物価目標は見直しの時期だ。

どう考えても異次元の量的緩和策は無理で、アベノミクスの第1の矢は折れた。

日銀も安倍政権から距離を置き、日銀の矜持を取り戻すべきだ。



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