2017年6月1日木曜日

イタリアG7サミットで安倍総理が果たしたのは「取り繕い役」だったのか

イタリアG7サミット
2017.5.27 民放テレビニュースより
イタリア・タオルミーナで開催のG7サミットの新聞報道を見ると参加最多12回のメルケル首相が初参加のトランプ大統領と火花を散らし、一方参加6回目の安倍総理は反発されるトランプ大統領寄りで取り敢えず「取り繕い役」を果たしたことか。

サミットを前に早くから安倍総理の役目は他国首脳とトランプ大統領の調整役だった。「まあまあ」と言う事で取りなした結果がG7の影響力を削ぐ結果になっていないか。

そして、トランプ大統領は国内でロシアゲート疑惑、安倍総理は森友学園、加計学園にかかわる大疑獄事件で両者ともにスキャンダルを抱えての参加だ。他国の首脳が知らないはずはない。本心では信じていなかったかも知れない。

自由貿易ではその重要性は認めるも、伊勢志摩サミットで宣言された「あらゆる形態の・・」という文言は消され、トランプ大統領が反対する反保護主義も明記されず、「保護主義と闘う」となった。

ここで、安倍総理はトランプ大統領に「自国貿易の保護はWTOでも認められているが保護主義は良くない」「米国は世界で一番開かれた市場の1つではないか」とトランプ大統領に理解を求めたという。

気候変動では「パリ協定」離脱を目論むトランプ大統領と他の首脳との激論が続き、特にメルケル首相とは火花を散らしたという。

ここでも安倍総理は「米国のイノベーションは世界の最先端、雇用、成長、脱炭素で達成出来るはず、リーダーシップに期待している」と持ち上げ、トランプ大統領の翻意を促したようだ。

しかし、トランプ大統領にとっては選挙公約、米国の雇用、古い産業を守るためには足かせになる。

「検討期間が欲しい」と言うことで宣言では「米国の政策見直し作業に理解」となったが。メルケル首相は「満足できない」と批判した。

ところが、昨晩から今朝のニュースでトランプ大統領は「パリ協定」離脱を決めたと言うが、政権内では離脱派と残留派がしのぎを削っており予断は許さない状況のようだ。

北朝鮮の核、ミサイル開発は「新たな段階の脅威」という安倍総理の主張が認められたようだ。

サミット会場内での発言の詳しいことは分からない。恐らく政府関係者が安倍総理に有利に主導した格好でリークしているのだろうが、ただの「取り繕い外交」、「橋渡し外交」に終わったのではないか。

なんと言ってもおカネ以外は、アメリカの後ろ盾がないと出来ない日本の外交だ。

こんな状況ではG7の開催意義も希薄になるし、一方で中国、ロシアの存在が大きくなるのではないか。米国はこのままでは世界のリーダーにはなれない。

国内で大スキャンダルを抱える両人に厳しい追及が始まる。米国は特別検察官が追求するらしいが、日本では弱い野党の追及では安倍総理の逃げ切りの可能性が強い。


どちらがズッコケても2人には影響しあうだろうが、世界は「やっぱり」と思うだろう。

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