2017年6月19日月曜日

日銀緩和策維持:「入口」は楽だが「出口」は難しいのだ

安倍政権に気を遣って倒産の道へ? 日銀本店
日銀が金融政策決定会合で「金利」に重点を置いた金融緩和策を維持することを決めたという。「出口」に苦しんでいるようだ。こう言う政策は「入口」は比較的楽だが「出口」の判断は難しい。始める前に「出口」を始める条件を決めておかなければならない。

「2年で2%物価上昇」が達成されていない。2年も難しく時期は先送りばかりで黒田総裁の任期中も難しい。2%の物価上昇は専門家の間でも無理と見ている。成長率3~4%に持っていく必要があるが従来の成長率のパターンから見れば苦しい。

一方、アメリカFRBは段階的な利上げで金利1%を取り敢えず目指している。日銀は80兆円の国債買い入れ、マイナス金利政策を維持するが実際には60兆円に縮小しているらしい。

この結果、日銀は国債発行の40%、400兆円を超える国債を抱え1%の金利アップで24兆円の損失を被るという。

以前、経済財政諮問会議で異次元の金融政策に関し民岩議員から「日銀の経営を注視する必要がある」と発言していたことがある。

それでも何故、日銀は緩和策維持なのか。

安倍総理も国会審議で野党議員から「出口戦略」を問われたとき、「まだ2%物価上昇に到っていない」と否定したことがある。

だから世間で言われているように無理と分かっていても緩和政策維持で市場に期待感を持たせるしか日銀は出来ないのだ。

万一、出口戦略を言うと、緩和縮小でアベノミクスを否定したことになり政府の求心力が下落だ。日銀は積極的に発言は出来ないが、民進党前原さんなどから国会で出口について追及されている。当初は否定していたが、その後検討しているとコメントするようになった。当然に日銀内では既に検討しているはずだ。

政局の展開を読みながらタイミングをとって「出口戦略」を発表するのではないか。今までも80兆円から60兆円に縮小しているのだ。

経済も好転している環境ではあり消費も上向きつつあるが物価が上がらないと言う。消費が本当に上向いているのか。反対に消費が伸びていないのではないか。

その動きはスーパーやコンビニの動きにある。イオンの岡田会長は「脱デフレは大いなる幻想」と言ってのけた。値下げに向かっている。だから消費者は値下げ品に群がっている。

日銀の皆さん コンビニ、スーパーに買い物に行きなさい。黒塗りの高級車で通勤では何も分からない。


「2年2%物価目標」の条件は達成出来ていない。出口条件に達していないのだが物価上昇が本当に重要な政策課題なのか。

0 件のコメント: