2017年10月31日火曜日

安倍政権の憲法改正(1):憲法は安倍政権を監視するためにもあるのだ

安倍総理 憲法は安倍総理のような政権を監視するためにもあるのです。

野党のゴタゴタでの失速に乗じて圧倒的多数の議席を得た安倍総理は当初「謙虚に」「丁寧に」を連発していたが、本領を発揮し独裁政権の姿を改めて表した。

野党が国会開会、審議を要求しても7ヶ月も国会が開かれていない状態で選挙後の特別国会も8日間の開会で実質3日間、首班指名で終わるらしい。野党が「会期延長なし」を批判すると萩生田さんは「誰が延長なしと言った」と反論する始末だ。

やっぱり「モリカケ」で質問されるのを嫌っていると想われているが、疑惑解明に憲法で言う「国政調査権」も使われていない。与党が拒否しているからだ。

安倍総理は選挙期間中の街頭演説では「憲法改正」に時間を割いていなかったようだが、いつでも発議出来る2/3議席以上を確保出来そうなので憲法改正を進めるらしい。世論調査では改正に好意的な割合が多いが、その内容になると漠然としている。

恐らく自民党が宣伝する「押しつけ憲法」「独自の憲法制定の必要性」「北朝鮮の脅威に対し国土を守る自衛隊への期待」などが影響しているのだろう。

安倍総理は選挙の大義に国難突破を訴え、北朝鮮の挑発行為への強い圧力の必要性を訴えていたが、麻生さんも認めるように自民党圧勝の一員に「北朝鮮の脅威」があったのだ。

若者達も「強い政権」「安定した政権」を望んでいるのは確かだ。今は自民党政権しか頼れないのだ。安倍総理を頼っているわけではない。

だからと言って強権で憲法をいじることは出来ない。

憲法は時の政権から国民の権利、生命、安全を守ることが重要な役目があるのだが、安倍政権は国民の権利を制限しようとしている。

今、政府・自民党は国会での野党の質問時間を議席数に応じて制限しようとしている。今は与党2vs野党8だがこれを削減しようとしているのだ。国会での質疑では与党のヨイショ質疑が続けば野党による政策のチェックが出来なくなる。

行政府が立法府に勝つことになれば三権分立が崩れて来る。

憲法改正を推進する動きが急速に高まる傾向だが、自民党憲法改正草案を推進した保岡さんは今回引退したし、高村さんも引退したが副総裁には留まるらしい。では、自民党の改正推進は誰がリードするのか。

おまけに自民党改正草案を読んだことがあるが、内容は為政者がやりやすいように国民の義務を強調している。憲法の本来の役目は時の政権から国民の権利を守ることにあるが、全くの真逆だ。

国会審議を前に、国民に本当に権威のある改正草案を提案する事が出来るのか。

更には安倍政権の違憲行為が目立つ。

野党が国会開催を要求するがすでに7ヶ月も閉会だ。閉会中審議もされて居るが申し訳程度だ。やっぱり議席数が問題なのだ。

集団的自衛権の閣議決定での解釈改憲、安保二法で見せた審議不十分なママでの制定は野党間でも意見の違いが見られる。テロ準備罪でも多くの法律に関連し国民の権利を制限している。

憲法9条の安倍総理の提案は、当初923項を維持したままで自衛隊の存在を明記、続いて2項を削除し自衛隊を軍隊とするのか。これでは平和憲法はなし崩しになる。


憲法改正より国民が望んでいるのは憲法遵守ではないのか。立憲民主党が立ち上がったのもそこに問題があったためではないか。

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