2022年9月23日金曜日

市場vs日本政府:為替介入は逆に市場経済を乱していないか

NHKニュース2022.9.23

口先介入ばかりで何も出来ない政府・日銀と思っていたが146円を目前に22日午後、政府は為替介入に踏み込んだ。丁度、日銀・黒田総裁が記者会見で量的緩和を継続すると発表していた矢先のことらしい。

黒田総裁は「金融政策は為替をターゲットにしていない」と言っていたが、今の円安は欧米に比べ金利が安いことにある。各国は利上げでインフレ対応をしていル。英国は0.5%、スイス、米国も0.75%上げ、日本だけがゼロ金利なのだ。 

FRB 0.75%の大幅な利上げをしたが、政策金利は年末までに4.40%なるという。さらに1.25%上げるというのだ。 

これでは市場もゼロ金利の円からドル買いに移るのは当然だ。今後も同じ傾向が続くと思うが、鈴木財務相は投機筋の動きをけん制している。 

日銀も当面は緩和策継続で今は物価が上昇しているが来年度以降は物価上昇も収まると見ている。2~3年先が利上げの時期か。

又、介入にも資金が必要だ。日本の外貨準備は1.3兆ドル(185兆円)だが直ぐに使える資金は預貯金の20兆円、残りは米国債らしい。だから介入ばかりで対応は出来ない。

今の円安は金利差によることは間違いない。だから日銀が利上げするしかないが、日本経済のことを考えると利上げは出来ない。しかし何時までもそんなことを言っていられない。

市場の動きに無理やり政府や日銀が介入することは、逆に市場を混乱させ、不安定にするばかりだ。しかも為替介入と言っても何回もできるわけではない。一時改善するとしても23ヶ月で元の水準に戻るのが過去の例だ。

どうするかは市場が決めること。今は市場も政府が介入することを期待し安心し売り買いしているのではないか。 

日銀、政府も「市場の見えざる手」に任せ、責任は市場が取るべきではないのか。

 

 

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