2022年9月28日水曜日

国葬を考える(2):日本は未だ民主政治の発展途上国か

 日本は本当に民主政治の国なのか。安倍政権以来、途上国のような感じがする。安倍さんは現憲法を「押し付けられた憲法」といい憲法改正に執念を燃やした。しかし国民の民意はそこまで追っていない。決して押しつけけられた憲法ではなく、当時とは言え民主的に制定されたと思う。

その憲法を守れず、国会審議を無視して「閣議決定」することが多かったと思う。一番は安倍政権での集団的自衛権行使の問題だ。そして今、岸田政権での安倍さんの「国葬」問題だった。

本来であれば国会で審議し決めるべきだったが、岸田総理は独断(?)で決めた。党内情勢から長期政権を目指すには最大派閥の支持が必要だったのだ。

しかし、野党は臨時国会開催を要求したが、岸田政権は応じなかった。何故か。背景にはモリカケ問題での民主政治の根幹を揺るがす事態を招いたり、今回旧統一教会が日本に根づき、政界に大きく食い込んだ問題は安倍さんがキーパーソンなだ。国会で叩き込まれることは自明だった。だから避けたかったのだ。

市民は裁判に訴えたが門前払いの結果になった。裁判所は政府の決定に判断を示さないのだ。

民主政治の機能が働いていない。でも反対する国民は立ち上がった。テレビのニュースで国会前集会には3000人が参加したというし、都内の各所で大きな反対集会が開催されたという。警察官とデモ隊が衝突した場面もあった。

片や「賛成、片や「反対」、評価がまるっきり違う。確かに安倍さんは日米同盟強化、トランプ氏とは良好な関係を保ち対中国、尖閣問題に取り組んだし、「台湾有事は日本有事」、「インド太平洋の開かれた構想」も対中国を念頭に置いた動きだった。世界が認めることだ。

一方、モリカケ問題などでは「民主政治の根幹を揺るがす結果」になったが、その安倍さんが選挙応援中に凶弾に倒れると「民主政治への挑戦」とジャーナリストや政治家が騒いだ。

そして、安倍さんを襲った容疑者の事件の背景から旧統一教会の存在が大きくクローズアップされ、旧統一教会の日本での立場を擁護し、政治に深く食い込むことになったキーパーソンも安倍さんだったのだ。

結局安倍さんには賛否両論存在し、「国葬」は国を二分する結果になった。

岸田総理は弔辞で「包摂的な日本を作る」といったそうだが、話し合いも十分にせず、独断(?)で開催を強行した岸田総理には支持率下落が待ち受けている。

憲法に規定する臨時国会の開催もせず、国民の民意にも耳を貸さない岸田総理には、解散総選挙で国民が審判を下すべきだ。そのためには野党を支持し育てていくことが重要だ。

今の日本は民主政治の発展途上国にある。


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