やっと、佐川前国税庁長官の証人喚問が27日に決まったが、証人喚問を前に「おびえる政権」の姿、「刑事訴追の恐れ」で肝心な所が証言拒否の可能性、安倍総理、麻生財務相の官僚が作成した問答集である「ペーパーの棒読み」の実体に「何故、自分の考え」を言わないのか疑問が出る。
安倍総理は自分の妻の言動に苦り切っているのだろう。「私や妻が関与していたと分かれば総理や国会議員を辞任する」と言い切ったが、これで問題は収束すると思っていたが逆に火に油を注ぐ結果になった。今は、「値引きなど具体的な関与はしていない」と言い訳するようになった。削除された箇所を読んでみても私や妻が関与したことは書かれていないとも言った。
安倍総理は必死に妻の関与を否定している。
麻生財務相も一時、「佐川だ 佐川だ」と最終責任は佐川さんにあると主張していたが今は「捜査中、調査中でも有り・・・」と佐川さんの責任にトーンダウンだ。財務省の最高責任者は麻生さん自身である事を忘れている。安倍総理も知っていた文書書き換えの事実を1週間も遅れて知った醜態をさらけ出した。
麻生さんは責任をとって止めたいだろうが、今止めると「安倍政権が持たない」自体になる事を考えてのことだろうが、与党内からも責任論が出て来て4月に辞任の動きだ。
ところで佐川さんの証人喚問も真実が出てくるかどうかは「刑事訴追の恐れ」という高いハードルがあって佐川さんは政権、官邸、財務省とどう戦うかによる。
問題は「誰の指示」、「理財局の職員に改ざんを指示したか」、「何のために」が主要点だ。
「誰が佐川さんに改ざんを指示したか」では、政権、官邸、財務省内の誰かという事になるだろう。
佐川さんが「誰から受けた」と言えば大混乱になるだろう。佐川さんが証言を拒否すれば官邸や財務省を守ったことになるが、佐川さん自身に責任が来ることにもなる。
「理財局職員に指示したか」という質問には「刑事訴追の恐れ」があれば証言拒否で佐川さん自身に責任が出てくる。
「何のために」文書改ざんをしたのか。佐川さんは一貫して「資料は破棄した。記録は残っていない」と答弁している。佐川さんは何を守ろうとしたのか。安倍総理夫妻の関わりしか考えられない。
もしかしたら官邸から指示があったのかも知れないし、前任者の時から改ざんが始まった疑いもある。
この点は、佐川さんの国会での答弁との整合性をとるためという理屈もあるが、証言拒否する問題ではない。堂々と証言すべきであるが、万一証言拒否と言うことになれば政治関与が疑われる。
そして、どうしても納得がいかないのが、安倍総理や麻生財務相が官僚の作成した問答集の「ペーパーの棒読み」をやっていることだ。何故自分の言葉で答弁出来ないのか。
国会審議での質問は官房に伝えられ文書課(?)が担当部署へ知らせる(今回の場合は理財局)、その部署の一番よく知っている係長、課長補佐が答弁書の原案を作成、上層部にあげていく。上司は見直し、手直しを繰り返し局長まで行く。最終案が出来たら官邸などと調整し更に見直しが始まる。
今回の森友問題は安倍総理が深く関わっているので答弁案も官邸に提出され検討されたはずだ。ここで政治介入の疑いが出てくる。
日時的な問題があればペーパーに頼らなければならないだろうが、どうして自分の言葉、自分の考えで答弁出来ないのか。
安倍さんは、麻生さんが大口を叩いても所詮は財務官僚の手のひらで踊らされているのではないか。
安倍総理は国会審議で「行政のトップとして責任を感じる」とか、「どうしてこう言うことが起きたのか」とか、「責任を持って立て直す」などと発言しているが、その言動に責任ある行動が伴っていない。だから世論調査でも「安倍総理は信用できない」という事になる。今の日本は安倍さんが総理でなくても自民党政権を望んでいる国民が多いのだ。
佐川さん証人喚問で真実に向け事態が大きく展開すれば良いが、期待は薄い。だとしたら次は大阪地検の佐川さんへの事情聴取であり、家宅捜査だろう。佐川さんを立件できるかどうかの大阪地検の判断だ。
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