読売新聞2018.3.26 「富士山火山灰対策検討へ」 |
既に300年以上噴火をしていない富士山の大噴火の危険が迫り、今まで噴火に伴う火山灰の対策が手つかずだったが、降灰の影響、基準に関する検討を政府の中央防災会議が始めるという。
最近も3.11東北地方太平洋沖地震後、富士山直下(?)で噴火の前ぶれがあったが、何らかの条件で噴火までには至らなかったし、火山噴火の予測では良く当たると評判の木村琉球大学名誉教授が2014±5年を警告している。
火山噴火による火山灰の首都圏への影響は富士山ばかりではない。今活発に噴火している桜島も1914年の大噴火で火山灰の降った範囲は広く関東、東北地方まで広がったのだ。京大の井口先生は「いずれ大噴火がある」と警告している(朝日新聞2013.5.17 火山命守るには)。
もう300年以上噴火していない富士山はどうか。間違いなく大噴火はあるのだ。
富士山は有史以来9回、3200年前からでは7回噴火した。そのうち今まで不明だった7箇所の噴火口が火山洞穴学会の調査で判明したという(毎日新聞 電子版2001.3.9)。
それによると、864年、1707年の宝永噴火の火口は有名であるが、781年鑵子山(裾野市)、800年富士山直下、801年二つ塚(御殿場市)、937年焼山(富士吉田市)、999年富士市大淵、1032年大沢崩れ、1083年吉田口8合目で、次は何処が噴火口になるかは分からないのだ。
富士山噴火の時、東京はどうなるか。宝永の大噴火の時の江戸の状況が報告されている(「火山災害の研究」損害保険料率算定会 平成9年9月31日)。
それによると
1707年 10月28日 東海道沖~南海道沖で大地震発生
11月16日 8時 噴火開始
10時 白い灰 黒煙 軽石
13時 江戸で白い灰
16時 江戸で黒い雲に覆われ降灰
18時江戸で黒い砂 5~7mm
22時 一時晴れ間
11月17日 5時 江戸で強い振動、噴煙中に雷
16時 強い振動 雲が立ちこめる
11月18日 16時 黒い砂繰り出す
11月19日 晴れ間 雷止む 降砂減る
11月20日 震動 雷鳴
以降続く
1708年1月1日 噴火止む
富士山で白い灰、黒煙が上がり軽石が飛びはじめて約3時間後の東京で降灰が見られる。
富士山噴火前には、海溝型巨大地震、富士山周辺では火山性微動、山腹小崩落、群発地震、噴煙が見られ、噴火後は45日ぐらいで噴火が止むのだ。
そこで我が家では火山灰対策でゴーグルとマスク50枚を7人分用意した。
これから降灰による影響が検討されると言うが富士山付近では3m積もる。45cm積もれば家屋の30%は倒壊すると言うが、雨でも降れば状況は違ってくる。1mmで車の運転を控えると言うが2cmではスリップし通行不能になるらしい。鉄道も障害が発生する。
作物被害、健康障害、断水、送電線の断線による停電、空港閉鎖、PCなど電子機器の不調でオフィス機能障害、更に雨が降れば降灰が流され河川の底上げでの洪水、降灰の処理など地震以上に大きな障害が出てくる。
これから検討される火山灰の降灰基準によっては「逃げる」ことを考えた方が良いと専門家は言う。私も同感で東京に住んでいるが群馬に一軒家を維持管理している。何時役に立つかは分からないが。
富士山が噴火して2~3時間で東京に火山灰が飛んでくる。その間にどういう行動をするか。
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