2018年3月29日木曜日

佐川さん証人喚問(2):本当はどうなんだ、何処まで責任を負うつもりか


27日の佐川さんの証人喚問を聞いて、本当のところはどうなんだ、何処まで自分が責任を被るつもりか。そんな事を考えるようになった。政治家の関与は「ございません」と明確に証言したが肝心な所は例によって「刑事訴追の恐れ」を理由の証言拒否だ。

江田議員が「刑事訴追の恐れ」があり証言を拒否した点は「自分がやったと自白しているような物だ」と指摘していたが、本当に自分が責任をとろうとしているのか、それとも「今日は証言を止めておこう」と思ってのことか。

佐川さんの本音は文書の一部改ざん、国会での虚偽答弁については責任があるが決裁文書の作成、格安払い下げの売却の決定等は前任者である中原、富永、迫田、竹内さんらの理財局長、近畿財務局朝経験者が関わったことで本丸については私は知らない、関与していないと思っているはずだ。

しかし、27日の証言では一切を「刑事訴追の恐れ有り」で証言拒否したのは真実を話すと官邸を始め、財務省は大混乱し、安倍総理の引責辞任、安倍政権の崩壊、麻生財務相の引責辞任に結びつき政局が大混乱するのを避けようとしたのではないか。官邸を始め「今は安倍政権を守れ」と。

真実は大阪地検特捜部の事情聴取、捜査に任せれば良いと考えても不思議ではないのだ。

佐川さんが政治関与を否定したために自民党トップは一安心、責任者である麻生財務相は「TPP11より森友問題の方が大切なのか、新聞のレベルはその程度か」と発言し批判を浴びている。一方非主流派は疑惑の解明は出来ていないと更なる関係者の証人喚問の必要性を訴える。

森友問題を時系列に精査しそれぞれの財務省理財局長、近畿財務局長、近畿航空局、安倍総理夫人の昭恵さん、谷さんの存在役割をしっかり解明すべきだ。

佐川さんが理財局長に就任した3日前には格安払い下げ価格決まり売却されていたのだ。

2月に国会で問題になって以来、理財局長の佐川さんが中心になり国会答弁の任に当たっていたが分厚い答弁書は経過をよく知っている一部の理財局職員、近畿財務局の職員更には上層部の見直し、手直し、更には官邸関係者の手直しが加わって作成、佐川さんがしっかり読み込み勉強して国会の予算委員会で野党議員の質問に答えていたが、その佐川さんの答弁は「資料は破棄して存在しない」「記録から削除されている」との繰り返しだった。

恐らく佐川さんはいろんな答弁書を読み込んでいるが他との整合性などを考えると困ってしまってこのような答弁を繰り返したのだろう。政府筋は「ブレずに良くやっている」とも評価していたが、佐川さんは疲労困憊だったのではないか。

公文書の改ざんは一局長、職員が独断でやれる行為ではない。そんな事ぐらい国家公務員試験を通ってきた官僚にはよく分かっているはずだ。

やってはいけない犯罪行為に手を染めたのは、政府筋からの意向が働いていたことは間違いないと国民は見ている。特にメモを残さない限り証拠などあるはずがない。

そんな国民の予想に反する結果は疑惑がまし、政治家、官僚の信頼が下落させるばかりだ。

読売新聞(2018.3.29)の読売、早稲田共同世論調査「国民の政治意識」によると、設問「政党、政治家を信用しているか」では余り信用していない、全く信用していないが56%、政治家は73%が余り信用していない、全く信用していない。官僚は70%が余り信用していない、全く信用していないという。

政治家も官僚も70%と言う高い率で信用されていないのだ。森友問題が大きく影響していると思うが「安倍総理にいつまで首相を続けて欲しいか」との設問に直ぐ退陣(15%)、今年9月の任期まで(34%)、次の任期が切れる2021年まで(25%)、なるべき長く(20%)をどう読むか。森友問題は安倍総理夫妻による憲政史上まれに見る疑獄事件で有り、普通なら即引責辞任だが、国民はそうは思っていないのか。

だとしたら佐川さんも浮かばれない。大阪地検の捜査では真実を話して欲しい。


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