2019年1月5日土曜日

孫の高校受験:どうなっているんだ! 60年前の大学受験レベルではないか


孫が高校受験だ。その孫が「じいちゃん 数学分かる?」とはじめて勉強のことで聞いてきた。「何だ」と聞き返すと「この問題が解けるか」という。見て驚いた。60年前の私達が大学受験で苦労していたときのレベルの問題なのだ。

内容は、放物線が図示されy=ax2+bx+cで放物線上に3点ほど座標が記され、ある2点間の傾きが与えられていた。それから別の2点間の傾きを答える問題だ(記憶によると)。

直ぐに連立方程式を解けば良い事が分かり、一度bで表せば良いことになる。

考え方を教えると「分かった後はやる」と孫は言うが、これで解けるのかどうか確認するために最後までやってしまった。途中で止めておけば良かったかと反省した。

「こんな問題はおじいちゃんの頃の大学受験問題だ」というと母親が「難しくなっているんだ」という。

更に孫が「じいちゃん こんな問題が6問出て30分以内に解くんだよ」という。「5分で解かなければならないの」と問い返した。

考えていたら時間が無い。こう言う問題は過去問か類似問題を解いたことがなければ直ぐには手が出ない。

どういう採点をするのか気になった。マークシート記入だと設問の2点間の傾きを記入すれば良いのだが、間違っていれば×になる。しかし1枚の紙に計算して解くのであれば「ここまでで来ていれば何点」と途中経過が評価されるメリットがある。

私達の時は「途中経過点」も評価されていた。昔は良かったと改めて考え直した。

孫は塾にも行かされている。18時に出て帰ってくるのは21時半頃だ。問題を沢山解いているのだろう。問題を解く技術を身につけているのかも知れない。

一方、学校はどうか。分厚い問題集と解答集が配布され何月何日までに決められた範囲をやって提出するらしい。コツコツやっていると決められた範囲が出来ない。ついつい提出しないこともあるようだ。学校から「提出していない」と連絡が来る。

どうもこれが内申書に影響するらしい。孫は注意ばかり受けているので内申書は悪いことになり公立の高校受験には影響する。

皆、内申書に影響する事を知っているので、問題は解かずに決められた範囲の解答を写すのだという。そうでもやらなければ塾に行ったり、部活をやっていると時間がないのだ。

内申書のために問題を解かずに解答集を写すだけの勉強で良いのか。こう言う子どもが公立の高校に行き、内申書の悪い子どもは私立に行くと言う事にならないか。

「ゆとり教育」がなくなって学力が上がったと文科省や保護者は喜んでいるが、将来性のある子どもの教育になっているのか。部活ではいろんな問題が出て社会問題化しているが、こういった学校教育が本当に良いのか。

偏差値で良い学校に行き、「しのぎを削る」のも良いが、「御山の大将」で入れる学校で将来を期す勉強ができる事の方が良いと思うのだが・・・。

今、日本人もノーベル賞受賞が増えているが、よく見ると60年前の時代の受験を経験した人材ではないか。

そんなに急いで勉強のレベルを上げてどうするのか。


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