2019年1月9日水曜日

ゴーン容疑者の勾留理由開示(2):「罪証隠滅、国外逃亡の恐れ」ではなかったのか


裁判所の拘留延長の理由は「罪証隠滅、国外逃亡の恐れ」ではなかったのか、それに対してゴーン容疑者がどうこたえるかに注目したが、今回の法廷では供述では保釈後どうなるかに対しては答えになっていなかった。

これじゃ、普通なら公判まで拘置所暮らしではないか。

ゴーン容疑者は「実損を与えていない」、「再建で立て直した会社を裏切るようなことはできない」、「あらぬ容疑をかけられ不当に拘留されている」と最後は「無実」を訴えた。

ゴーン容疑者は自分は無実であり「日産、検察」から不当な疑いをかけれれていることを国内は勿論のこと海外に発信したかったのだろう。これが勾留理由開示の法廷になるのか。

容疑者が余りに大物で、レバノンやフランスも絡んでいるので裁判所は開示理由の裁判を開かざるを得なかったのだろう。そうすることにより海外からの日本の異常な司法制度の批判をかわすためでもなかったのか。

特に弁護士も指摘していたようにアラブの実業家に16億円もの大金を振り込んだ裏が取れていないのは誰が見たっておかしい。特別背任罪で上げるのであればまずそこを詰める必要があるが、検察も急な方針転換でそこまで詰めていなかったのだろう。

しかし、アラブの実業家を聴取しても相手はゴーン容疑者の長い間の友人だ。ゴーン容疑者に不利な供述はしないだろう。しかも新聞報道では現地の日本法人の担当者は16億円の支払いをする必要などなかったと話している。

特別背任はこれから詰めるところだったが、前容疑による拘留延長が却下されたことで急きょ罪状変更したのだ。

それにしても地検特捜部の扱う事件を特捜経験者の大物ヤメ検が弁護を引き受けるようなことは控えた方がいいのではないか。特捜部に圧力をかけるつもりで選任したのだろうが、権力者やカネのある人間ができることで裁判の公平にも反する。おまけに立場が変われば攻守も変わるようでは節操にかけないか。

11日に裁判所がどう判断するか、注目だ。ゴーン容疑者も日本の司法を甘く見てはいけない。

「20年間、こういうことはなかった」というが、高額報酬もフランスでは批判されたためやめたが、日本では誰も批判しなかった。日本を甘く見ていたのではないか。これなら何でもできるとばかりに日産の私物化に走った。

ゴーン容疑者に大きな誤算があったのだ。



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