2018年末の国、地方を合わせた借金は1100兆5266億円、国民1人当たり871万円で財務省、IMFは財政再建が喫緊の課題というが、一方で負債ばかりでなく資産も持っているからこのぐらいの借金は政府の持つ資産? 返納可能かどうかが大事なので問題ないという。
税収は伸びているが19年度の一般予算も32兆円の赤字国債発行が予定されている。
1100兆円の内訳は国債973兆9000億円、政府短期証券73兆3000億円、借り入れ53兆2000億円、その一番大きい国債も日銀が438兆円を保有し国債市場で問題もあり、日銀だって国債が値下がりすると経営にも影響が出るといわれている。
一方、朝日新聞(2019.5.25)では「対外資産1018兆円」と記事にした。
それによると日本の政府や企業、個人が海外に持つ資産(対外資産)の残高は2018年度末で1018兆380億円で前年比0.5%増だった。また、対外負債残高は676兆4820億円で前年比1.1%増、資産から負債を差し引いた対外純資産は341兆5560億円で前年比3.7%増だったという。
よく言われていることに、確かに借金は1100兆円を超えるが、海外では資産も持っている。その資産額を考慮すると問題ないという論評が見られる。
簡単に考えると、1100兆円(借金)-341兆円(対外純資産)=760兆円で対GDP比も245%から140%になり大きく改善するがそれでも借金は大きい。
もう一つ財務省が発表する貸借対照表がある。これによると29年度の資産部門297兆円、この中には公共用財産で売却し現金化することを予定していない149兆円がある。一方負債部門は871兆円で負債は573兆円だ。
この3つをどう考えて国の借金問題を解決していくかだろう。
19年度の一般会計も税収増もあるが赤字国債32兆円を予定し、消費税増税で社会保障費、幼児教育など教育の無償化、さらには増税に伴う軽減措置が予定されている。
米中貿易戦争、中国経済、欧州経済の落ち込みでリーマンショッククラスの景気下降が心配され三度目の先送りがささやかれているが、安倍政権は予定通りという。野田前民主党政権時の総理は、ここで消費税増税を先送りすると大混乱すると警告していた。
税収増を目指すのではなく、社会保障制度の維持のための増税だとしたら反対する理由はないのだが。
増税しなければならないことは「アベノミクスの成果」が期待できないからではないか。街角インタビューでは政府の「緩やかな回復基調」とは裏腹に「実感がない」と断じる。
米国は中国や日本を対象に「相殺関税」をかける政策を発表した(朝日新聞2019.5.25)。輸出などで通貨安誘導をけん制するのだ。そこで問題になるのが安倍政権でのアベノミクスで異次元の金融政策で円安誘導をしているが、これが問題にならないかということだが、「中央銀行による金融政策は評価の対
象に含まない」ということは安倍総理とトランプ大統領の友好関係が配慮されているのか。
日米貿易交渉も気がかりだ。トランプ大統領は5月中に成果を要求していたが、安倍総理が参院選を控え、その後の交渉というがトランプ大統領は相当の日本の譲歩を期待しているようだ。トランプ大統領は「バランスをとれ」という。
安倍総理の国益を害してまでの譲歩があるのか。日本が譲歩した点を隠してもトランプ大統領はッイッターで公表してしまう。
日本の財政再建が喫緊の課題であることは間違いないが、なぜ国会で十分に審議しないのか。何回か野党議員が追及していたが結論を得ないままに「時間がないので次にいきます」で終わった。
それでいながら「財政再建なくして成長なし」が安倍総理の口癖だ。
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