政局をうまく利用し人気を上げる政権党自民に有利な政局が続くように見えるが、決して安泰ではない。民主政治を安倍自民党から取り戻すための野党の結集が必要ではあるが保守色の強い国民民主は自由党と合流を企てるが、立憲民主には野党での主導権を維持した考えもあっただろう。
でも立憲民主も政党支持率が上がらないと見ると、枝野さんは参院選に向け「政治を変える一歩にしたい」と候補者調整の決意をしたという。
「政治を変える一歩」がどういうことか、詳細はわからない。でも1人区の共闘とはいえ選挙区ごとに各党事情があるようだ。
一方の与党自民党は政局を最大限に有利に進めようとしている。
改元のイベントを政治ショーにし、新元号も安倍総理好み、恩赦ともなればモリカケ問題関係者を無罪放免にし自らにかかる疑惑を解消できる。得意の外交は点数稼ぎができず残された可能性は日朝会談で「条件なし」の会談を訴えているが、拉致問題家族会は訪米し米国に働きかけ、担当の菅官房長官も訪米が予定されている。
問題は大阪でのG20首脳会談だ。リーダーシップが取れれば追い風になるが、世界経済下降リスク、トランプ大統領の保護主義、米中貿易摩擦の拡大、さらにはリーダー国の国内で抱える経済問題は他国からすると「何やっているんだ」と言うことになる。
トランプ大統領との友好関係から保護主義をトーンダウンさせ共同宣言、合意文書が作成できるかだ。
一方での野党の結集も難しい。
過去の自民党からの政権交代を見ると、今回と事情が違う。
自民党から離党した新生党、さきがけに細川さんの日本新党が加わり非自民政権で自民党は下野した。小沢さんと言うリーダーがいたことは確かだが国民は新しい政治を望んだ。颯爽と現れた細川さん、閣議後の記念写真は官邸の庭で、誰が見ても新しい政治が始まると期待したものだが、唐突な福祉税、さらには細川さんの政治資金問題で8か月で細川政権は沈没した。
自民党から民主党への政権交代も自民政権での政管癒着などで飽き飽きした国民に「政権交代してみませんか」は強烈なキャッチフレーズで政治を動かした。
この時は政権交代可能な二大政党が出来上がり国民の期待に応えられる可能性は十分にあったが、民主党は調子に乗りすぎた。財源の確保もできないままに大風呂敷の政策を打って出た。国民の期待に応えられず、さらには3.11東北地方太平洋沖地震、津波被害は対応の遅い政権から民意が離れていった。
そして、今回の野党の状況を見ると、分裂した旧民主党、旧民進党を再結集するという今までの野党の立場が全く異なる。それぞれに分裂、結党の過程で問題を抱え、恨みつらみもある。「政権交代へ一致団結」と言っても誰が主導権を取るのか。誰が野党の顔のなるのか。さらにはどんな旗印をかかげるのか。
安倍総理は信用できないと言いながら「他の内閣よりマシ」と安定政権を国民は望む。
残念なことだが、大きな自然災害でも起きて政界がまとまるキッカケでもできなければ野党結集は無理なのか。
だとすると、自民党に対抗できる拮抗する議席数の野党を目指すしかない。
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2019.5.6掲載
今日の新聞を読んで(247):安倍総理は民主主義国の日本にとってふさわしいか
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