東海地震の震源域のど真ん中にある浜岡原発 「活断層&活火山最新ハザードマップ」より |
中部電力が記者会見で防波壁22mへのかさ上げを否定したというニュースタイトルを見て、「これじゃ福島第一原発と同じじゃないか」と思ったがよく内容を見ると現在21.1mで設置しているが、新たな試算で22.5mの波の高さが想定され、1.4mのかさ上げをどうするかで中部電力と規制委員会が論争しているのだ。
そのいきさつは、2012年南海トラフ巨大地震での波の高さを有識者会議が21.1mと想定したためにそれで建設したが、根拠となる震源域が1か所であったために規制委が震源を変えたケースで試算するよう要請したため中部電力が試算した結果、22.5mという結果が出たようだ。
その結果、昨日の中部電力の記者会見で、最大想定22mに対して「現状で十分」との認識を示し22mへのかさ上げを否定したのだ。
中部電力は「あくまで参考値」としているのに対して規制委が批判しているのだ。
中部電力浜岡原発は東海地震の震源域のど真ん中にあって福島第一原発事故以来、試練にあっている。
最初は東海地震時の波高さ8.3mと言うことで高さ10~15mの砂丘を防波提にしたが福島第一原発で14~15mだったことを考慮し15mの防波提にしたようだが、最終的には21.1mとなった。
この浜岡原発で思い出すのは、民主党政権時の菅総理、海江田さんらが3.11東北地方太平洋沖地震後に「全炉停止」を要請したが、当初中部電力は抵抗していたが総理の要請と言うこともあって停止を決断した。
今は、1,2号炉は廃炉、3,4号炉が再稼働に向け安全審査中らしい。
万一東海地震が発生した時は、東海道新幹線、東名高速など日本の交通の要所でもあり、かつ福島第一原発のようになると風に乗って関東地方は甚大な被害をこうむることになる。
素人判断だとたった1.4mのかさ上げではないかと思うが、実際に22.5mが襲ってくると今の防波堤を軽く超すことになるし、今の防波堤で耐えることができるのかと言う問題もある。
有識者会議でこう公表された波高を採用するか、自らの試算を優先するか。企業の考え方だ。
東電福島第一原発では研究チームが試算した15mを無視して、実際にその通りの津波高さになり甚大な被害を全国民に与えている。積極的に試算を採用しなかった旧経営陣3人が経営責任を問われ裁判中である。
旧経営陣は「まさかそんな・・」と15.7mの津波高さに対し信用しなかったようだ。
中部電力経営陣の判断が注目される。東電の二の舞はしてはならない。
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