2022年2月6日日曜日

逗子・女子高生死亡事故:管理組合、大京アステージの「請求取り上げろ」の主張理由は

 逗子のマンション敷地内の傾斜地で亀裂が入り崩壊、県道を歩いていた女子高生が死亡する事故からはや2年、1年前の昨年に両親が「誰がどの程度の責任か」をはっきりさせたいために管理組合、区分所有者、管理会社の大京アステージとその従業員を相手に1.2億円の損害賠償請求を横浜地裁に起こした。

しかし被告側は「請求を取り下げろ」と主張したまま公判は進んでいないらしい。両親は売り主の大京らにも同じ請求をしたが、こちらも「取り下げろ」というだけだ。

一方、道路の復旧にために斜面の修復を市や県が行った。総額8000万円ぐらいだったがそのうちの約6000万円を管理組合が支払ったという。金融機関から借金し13年かかって支払うらしい。当然だろう。

では、損害賠償請求の方はどうなったのか。

〇公式の裁判の場で「責任論を戦わす」のは止めたいのか。

〇管理組合も「請求を取り下げろ」と言っているようだがこれはおかしいのではないか。管理組合には責任がある。

〇大京アステージは現体制では不利と考えたのか。担当者に任せっきりのマンション管理で、会社としての責任が全くない状況だったと思う。

〇親会社、大京、オリックスへの影響を心配する。オリックスはこの件以降、大京や大京アステージの広報部門をオリックスの広報が担当している。死亡事故ということで任せられないのだろう。

問題は敷地内の亀裂発生、崩壊すれば県道に土砂が流れ事故発生の「予見可能性」などが争われる。

分譲した大京はこのマンションにかかわる管理上の注意点を言っていたか。工事中にも亀裂の可能性が予見できあらかじめ予防策を施したか。

大京アステージはそこらの情報を得ていたか・得たいなくてもマンション自体も含めて敷地上の問題点を把握する努力をしたか。管理組合との管理契約はどうなっていたか。

危険の報告を受けた担当者はどういう行動に出たか。県や市にいつどのような報告をしていたか。社内的に会社の上層部に指示を仰いでいたか

会社は緊急事態発生時のマニュアルを整備し、教育していたか。

いろんな問題の是非が争われるが、大京アステージにとっては不利な問題ばかりだろう。これを機内にマンション管理の徹底を図ってほしい。

さらに大京アステージが公判を遅らせるようなら国土交通省は大京アステージの登録を抹消すべきだ。マンション管理の適正化を進める国土交通省にあっては大京アステージのような管理会社を登録しておくこと自体が間違っていると思う。

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