4日、北京冬季五輪が開幕した。ほとんどのメデイアが送り込んだ取材団のニュースを掲載する。喜び合う選手団、習主席の威厳、その一方でコロナ禍もあってか市民を締め出してのバブル形式の徹底は「何のための五輪か」と五輪の存在意義を問う。
報道されるニュース、映像で喜び合う選手団の姿に何か違和感を感じないか。
17日間もこんな調子かと思うとうんざりする。
今回の五輪で大きな問題になったのは「人権問題」だ。中国のウィグル、香港、台湾における人権、民主化阻止の動きだ。バイデン大統領は「民主主義vs専制主義」で「外交ボイコット」を訴えた。主要国はそれに答えた。
しかし、中国、IOCは政治的姿勢を見せ付けた。最終ランナーの点火者の一人にウィグルの女子を採用、IOCは中国の働きかけで台湾の開会式参加を可能にした。
これほど問題が多く、しかも雪の少ない北京での開催になったのか。
新聞で7年前のIOCの苦渋の選択が解説されていた。当時、巨額な開催費のために民主主義国家は開催反対が広がり、北京とカザフスタンのアルマイトが候補に残った。誰が見ても苦渋の選択で北京だろう。民主主義国家は誰もやりたがらないので仕方ないという。
中国とロシアは関係を強化した。中国は台湾、ロシアはウクライナで「領土問題」として米国を始め先進国と抗争中である。お互いに立場を理解しあってのことだ。
NATO加盟国は周辺国へ軍を派遣し、包囲網を築いている。英国は艦隊を黒海に派遣した。米国は8500人を送り込む予定だという。それで国境周辺に集結しているロシア軍10万人と対峙するのだ。
中国の尖閣諸島領海侵犯は激しさを増すばかりと言う。中国はロシアと共同戦線を張り日本一周のけん制軍事航海をしたばかりだ。
北京五輪は終わっても領土問題は解決しない。選手同士が記録を競い合うだけの大会なのだ。そして習主席は長期政権の地歩を固めた。
IOCはスポーツで平和を維持することは出来ない。おまけに巨額な開催費用で開催都市が敬遠している。しかもSDGsで自然環境破壊、終了後の現状回復作業は問題を呈している。
選手団には自分の競技を新しい施設で多くの国民に見てほしいという願いがあるが、余りにもかって過ぎないか。アスリート自身も五輪を見直すときではないか。
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