ウクライナ問題でプーチン大統領は「戦争」に踏み切った。メデイアの報道では主とキエフを制圧、政権転覆を狙いクーデターを煽っている。旧ロシアの同胞を攻撃し勝ったつもりだろうが、「侵略者」のレッテルを貼られ大きなイメージダウンだ。
26日のメデイアのタイトルは、「ロシア軍、首都に迫る」「政権転覆狙いか」(朝日新聞)、「露軍、キエフ進入、ウクライナ首都陥落危機」「日米欧、追加制裁実行性に疑問の声も」(読売新聞)、そしてキエフの町への攻撃で破壊された住居、建物、破壊された飛行場の防衛網、そして避難のために列車を待つ国民の姿を掲載する。
誰が見てもプーチンの勝利を疑わないが、本当にそうだろうか。
朝日新聞(2014.8.22)のクルーグマン教授のコラム「何故、戦争をするか 危うい政権強化の思惑」で教授曰く「戦争はペイしないが算数の苦手な独裁主義政権の指導者が実績を示せなくなったとき、武力を散らすかせて脅しあう。戦争はまずい考えだが、それでも戦争は起こり続ける」と。
プーチンはロシア帝国崩壊後の衰退を嘆いている。ロシア崩壊後NATO拡大にロシアの安全保障に危機感を持つ。ウクライナへのロシア介入はロシアの経済実績の悪化を国民の目からそらそうとし長期政権の基盤を強化しているように見える。
米国もウクライナがNATOに加盟していないために周辺国に軍を増派するがウクライナ国内での軍事行動ではないらしい。NATO加盟国に任せるつもりだろう。
一方で、日米欧で経済制裁の強化をするという。しかしこれにも問題がある。天然ガスやレアメタルはロシアに頼っている。国債銀行間通信協会(SWIFT)からの排除は欧州で反対があり、先送りされた。経済制裁への実効性も問題らしいが、プーチン大統領を始め要人の資産凍結も新たな政策らしい。
ウクライナ自身も行動している。ゼレンスキー大統領はロシアに協議を申し込んだらしい。「中立」も考えているらしい。ゼレンスキー大統領もロシアの目的は自分の拘束することだと公表した。家族、子供も危険に晒されていると。
戦争になるのを回避すればそれなりの評価を受けるだろうが、プーチンは「侵略者」としてマイナスイメージがこびりついた。国内でどう評価されるかだ。
一方、米国の立場も問題だろう。「世界の警察官」としての姿勢はない。どこまで頼れるか、日本も見直しのときだ。
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