2022年3月3日木曜日

どうなるウクライナ問題(9):米の不戦でプーチン暴走を助長か

 

プーチン暴走がエスカレート? 民間施設にもミサイル攻撃で無差別殺人の結果になりウクライナ国民の死者が急増している。テレビ塔、政庁舎、学校、病院への攻撃の様子を見ると怒りが込めてくる。 

一縷の望みだったウクライナ、ロシアの停戦交渉も両者の隔たりが大きく、更に会談中でもロシアの攻撃は激しさを増す。どういう内容の会談かわからないが、仲介者、調停者のいない会談でどんな成果が得られるか。 

今朝の情報番組で北京五輪中はウクライナ侵攻をしないという約束がプーチン大統領、習主席の間で取り交わされていたという。中国は早くからロシアの侵攻を知っていたことになるという。だとしたら中国の了解があったからプーチンは強気の進行ができたのか。 

キエフなど主要都市の破壊はひどい。道路上に横たわる破壊されたロシア軍の戦車、死者を放置してのロシアの進軍、捕虜になったロシア兵などのニュースを目の当たりにし例えロシアが勝ったとしてもその代償は大きい。 

「世界の警察官を止めた」米国の「ウクライナでの参戦はない」発言はプーチンの暴走を助長している。 

アフガニスタン問題も含め米国民の厭戦意識は高い。世論調査では積極的参加は20%台だ。中間選挙も控え支持基盤強化には直接参戦はできないだろう。 

だからバイデン大統領は、経済制裁で主要国を主導しSWIFTからのロシア主要銀行排除にもっていった。EU,NATO諸国は武器供与で同調している。早くウクライナ国内に持ち込んで役立てるようにすべきだ。 

また、ロシアは国際会議の場でも孤立化を深めている。国連安保理では拒否権をコプ視され否決されたが、国連特別会議では停戦、撤退決議が賛成141、反対5、棄権35の圧倒的多数で賛同された。ロシア外相のテレビ演説ではほとんどの外交官が退場した。 

ロシア経済にも悪影響が出ているようだ。GDP170兆円、日本の3割程度の経済規模だ。

しかし、主要銀行の海外支店は営業破綻をきたした。サハリンの天然ガス供給施設もシェルが撤退し、残ったのは日本などの勝者らしい。どうなるか。ドイツのガスラインの稼働も中断したという。ルーブルは下落、ロシア中央銀行は金利を20%に上げたという。輸入、輸出も滞り、ロシア経済は大きな打撃を受けると思われる。 

そのとき、プーチン大統領が支持を得られるか。「反戦」が「反プーチン」になればプーチン政権は危うい。今プーチン大統領は側近たったの5人で侵攻をきめたという。

国内情報が入ってこないということは、すでに「裸の王様」状態だ。だから、ウクライナ侵攻でも大きな過ちを犯したと言われている。 

プーチン大統領が正気を取り戻すのは何時か。

バイデン大統領は「民主主義vs専制主義」の戦いだと言った。民主主義のアメリカは民意をくみ取り「ウクライナへの直接参戦」は控えた。一方、ロシアのプーチン大統領は数人の取り巻きで重大な決定を下しウクライナへ侵攻している。国内での反戦運動の広がりを把握できているのか。このままでは自らの政権基盤がゆるぐのだ。

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