2018年5月6日日曜日

中断し立ち去る姿:米朝会談でのトランプ大統領の意味深長な発言


5月2日、テレビニュースで米朝会談を控えトランプ大統領が「中断し立ち去る姿も撮れ」と意味深長な発言をしたことを伝えた。会談が失敗することもある事も匂わせる。

そりゃそうだろう。文韓国大統領が橋渡しで金委員長、トランプ大統領との間での会談と思っていたら中国、ロシアが加わってきた。中国、ロシアvsアメリカの国連安全保障常任理事国での構図が出来上がってきたのだ。これでは半島の平和維持など出来っこない。トランプ大統領がいいと思っても中国、ロシアが拒否権(?)を使えばどうにもならない。

会談は板門店らしい。2人と通訳だけの「徒歩の橋」での会談に注目するのか。「半島の非核化は自分の責任」と自負するトランプ大統領にとっては目が離せない。

まず、「非核化」と言うが何も具体的には決まっていない。金委員長や中国、ロシアは半島の非核化では韓国の在韓米軍が問題になる。「出ていけ」か「縮小」要求だろう。今、新聞で在韓米軍の縮小が話題になったが否定されてもいる。

米国はリビア方式で包括的な核ミサイル廃棄だろうが、北は段階的対応でその都度見返りを要求するらしい。金正日主席は「リビアは失敗した」と言ったことがある。以前にも段階的に核放棄を約束したが裏では核開発をやっていることが分かり破断した。アメリカは見返りを取られ結果に終わった苦い経験があるのだ。

段階的非核化は制裁解除、経済支援も段階的に得ることが出来、気にくわなかったら途中で破棄すれば良いのだ。北はそんな事などへっちゃらなのだ。「約束は守らない」が北の常識なのだ。一度に破棄などするはずはないと思うのだが。

ところで今、話題に上がっていないようだが、人権、テロ国家はどうなるのか。国民の人権を侵害する組織、ならず者国家、スパイ活動、兄や伯父を惨殺する非道振りが伝わっているが、手のひらを返したような変わり振りが信用できない。

金委員長は「話せばどんな男か分かる」と言うが南北首脳会談での豹変振りをどう理解するのか。

メデイアは米朝会談を前に、うまく行っている情報を流すと共に「そうでもない」ニュースも時々織り交ぜる。

トランプ大統領も中間選挙を控え得点が欲しいところだろう。うまく行けば「ノーベル平和賞」も夢ではない。欲が出て来て予想外の方向に決まるかも知れない。

お互いに忖度しまずいことは後回しと言うことになると北の思う壷だ。それに4者協議、6者協議となると文大統領の橋渡し役も難しくなってこないか。それにトランプ政権内の主導権争が加わり結構波瀾万丈の半島非核化にならないか。

2人だけの会談でトランプ大統領と金委員長のどちらは策に席を蹴るか。


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