2024年6月16日日曜日

今日の新聞を読んで(687):社会を生き抜く教育と授業、「ゆとり教育」の二の舞になるな

 小中校の教育も大きく変化しようとしているがイオ善から言われていたことだ。思い出すのは「ゆとり教育」だ。基礎知識を教える授業のほかに大人になるまで生き抜く必要な知識を身に着けさせる必要性から提案された。「点取り」が学校教育ではだめと言い考え方だ。

しかし、とん挫した。英語、数学、国語に代わり何を教えるのか分からない。時間枠は確保したが先生も迷っていた。そのうちに成績も落ちたことから従来の教育に戻した経験がある。

今までの学校教育に疑問があり何とかしなければという教育者の工夫があった。

子どもの自主性を生かした教育として、教科書を持ち帰らない。宿題を出さない教育方針で成功を収めている学校がある。

そして、今「生きる力 探求学習で育てる」(朝日新聞2024.6.15)が目に付いた。子供たちに正解のない時代を生き抜く力を身に着けさせるというのだ。カリキュラムは次のようだ。

「探求基礎」・・情報収集、発表法、企業や社会と連携した体験

「テーマ探求」・・共通の問を立てる

「My探求]・・各自の関心に応じた学びを進める

面白そうだが、先生にも限界があり民間企業と連携し成果を出しているようだ。しかし問題もある。何ら基礎知識もなく探求研究ができるわけではない。通常の学校教育での基礎教育も必要なのだ。要はそのバランスだ。

同じ新聞の天声人語でアインシュタインの至言が紹介されている。あの偉大なアインシュタインが「教育とは学校で習ったすべてを忘れた後に残るもの」というのだ。

アインシュタインが学校で何を習ったのか知らないが、優秀な成績でも思ったような就職ができず、特許庁に勤めていた。仕事の傍ら自分の好きな研究に取り組み偉大な業績を出した。アインシュタインの好きな研究は大学で習った専門ではなかったのだろう。

今、NHKで新プロジェクトXが放映されている。ほとんどが会社でも存在を忘れられたような窓際族の技術者が世界を驚かす成果を上げている話が紹介されている。ほとんど学校では教わらなかった分野での貢献のように思う。

大事な教育の挑戦だ。頑張ってほしい。「ゆとり教育」のようになってはならない。

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