2016年5月13日金曜日

北方4島返還は、根室半島南東沖地震など千島海溝型連動地震の後では

2016.5.1215時32分 M4.8 根室半島南東沖地震
気象庁地震情報
北方4島返還交渉は停滞気味で進展なしと思っていたら、安倍―プーチン会談で「新しいアプローチ」で交渉を進めると言うが、1番可能性のあるのは千島海溝型連動地震のように巨大な地震が発生し、ロシアが4島の復興を諦めた時ではないか。

5121532分頃、根室半島南東沖を震源とするM4.8の地震が発生した。最近の気象庁の地震情報を見るとほとんどが熊本地震の余震で、その中に離れた場所での地震が発生している。

根室半島南東沖地震は良く聞く地震で侮れない地震ではないか。

tenki.jpで過去の履歴を調べると2016年が今までで6回、201525回、201413回だ。

この辺は最近では1973年にM7.4が発生、M7.9で30年以内に発生する確率は50%といわれ、十勝沖地震が連動すればM8も予想される千島海溝型連動地震が危惧されているのだ。

でも発生時期については各研究者で大きく違っている。

北大の平川先生は規模M8.5~8.8で切迫しているといえば、東工大の岩森先生はM8~9が50年以内、東大の池田先生はM9前後が数百年以内、東北大の藤本先生はM8~8.5が10年以内と言う(AERA 2012.3.19 「20人予想 今後の大地震」)。

いずれにせよ、巨大地震で津波も押し寄せ北方4島の被害は甚大だろう。復興を諦めて離島することも考えられる。その時しか返還のチャンスはないのではないか。

この北方4島は、ソ連が1945年ヤルタ秘密協定で領有を主張しているが、日本は日ロ通好条約で固有の領土としている。私の子どもの頃は、米国が沖縄を返還すればソ連も北方4島を返還すると言ってははずだがソ連は手放そうとしない。

約束をへっちゃらで破るのは中国やロシアの手口だ。

各政権が北方4島返還に向け交渉するが、[引き分け]等の論法で当事者を迷わす。最近では首相が北方4島を訪れたり、インフラの整備が進む。返還などちっとも考えていない事は明らかだ。

でも、テレビの映像を見ると砂利道で板壁の古びた建物も目立つ。若者は本土を目指しているようだ。

この交渉の停滞を打破するために今までの発想に捕らわれず「新しいアプローチ」で2国間問題ではなく、未来志向で考えると安倍―プーチン会談で合意したという。安倍、プーチンで解決しようというのだ。

でも今、プーチン・ロシアは経済制裁を受けているし、G7にも入っていない。エネルギー問題、北方4島返還問題でロシアをと好関係を保とうとすると米国などから懸念が示される国際情勢下にある。

一体、どんな未来志向があるのか。


利用されて何も得るものがない対ロシア関係が続くのではないか。残念なことだが自然災害しか返還のチャンスはないような気がする。

千島海溝付近の地震の発生状況
SAPIO 2014.4

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