市場と政府、中央銀行のつばぜり合いも、ここまで来ると市場の意識改革が必要ではないか。為替安競争、中央銀行の非伝統的金融政策である量的緩和を止めたらどうなるのか。世界経済をダメにすれば自らの存在も危うくなるのは分かっている。
「市場の見えざる手」は市場にジャブジャブとカネを流す事で儲け口を求めているのか。
でも金利は下がるが、設備投資は増えず、消費も停滞、企業は内部留保に励み、家計への再分配など考えていない。世界経済の先行き見通しが不明確という。
世界経済減速の要因に言われているのが、中国、新興国の経済減速、産油国の原油安での財政危機だが、各国の内需拡大がうまく行っていない事が大きい。
そこで新興国や巨大市場の米国など海外への輸出が重要になるが、有利に進めようと為替安競争の様相を呈している。
米国も国内市場を荒らされてはならないと逆に輸出を奨励するためにドル安政策をとる。併わせて国内雇用も確保するのだ。共和党のトランプ候補はこれで支持を得ている。
今後は為替管理を強化すると世界に宣言した。日本の為替介入を牽制しているのだ。
夕方のニュースで海外では1年半振りに105円台になった。黒田総裁は強気の姿勢を示すが市場はそっぽか。
為替安競争、非伝統的金融政策を実施しても世界経済の成長率は目標の2%に達しない。日本も名目3%、実質2%を掲げるが達成は困難だ。
それでも市場は80兆円に加えて追加緩和を要求する。黒田総裁は「限界に問題はない」と言い、マイナス金利政策を導入するも国民経済は混乱している。様子見のために今回は追加緩和を見送ると円高、株安に市場は動いた。
内需拡大が出来ない今、量的緩和も効果は無く、為替安で輸出を誘導しても米国からは睨まれそうだ。
日本企業の内部留保を賃上げに向け、家計への再分配で消費を促したいところだが肝心の需要が見えてこない。
1ドル70円台、株価7000円台の何時か来た道に戻るのか。
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