2016年5月8日日曜日

トランプさんの米軍駐留経費発言:日本を守るより対社会主義戦略ではなかったのか

次期米大統領の現実味が増してきたトランプさんが、米軍駐留費を100%負担しろと言い出した。でも、在日米軍は日本を守るという意義よりも、戦後勢力を増してきた対社会主義国戦略ではなかったのか。

確かに戦後、日本は安保条約に守られ軍備を持たずに経済成長に力を入れ発展してきた経緯はある。

でも、日本の経済が復活するきっかけになったのは在日米軍が朝鮮戦争に参戦することになったし、いまでは朝鮮半島問題、対中国戦略、中東紛争に日本に基地を置く米第七艦隊が出動するなど社会主義から資本主義、自由主義を守るための役割が大きくなったのではないか。

言い方を変えれば米国の利権確保の役割が大きいのではないか。

今までも、「米国は日本を守る義務があるが、日本は米国を守る義務はない」と言われたり、「米国の若者が他国のために血を流す事は耐えられない」と言われたものだ。

しかし、一方で「米国の側から日本を見れば、日本はロシアの防波堤になっている」とか、「日本は不沈戦艦」と言ったのは中曽根さんではなかったか。

世の中は軍縮といいながら日本では米軍基地の新設強化を図っている。辺野古施設問題は国と沖縄が一時休戦しているように見えるが、根本的には相変わらず折り合いは付かず、時期が来れば再び敵対関係になる。

今は民進党の江田議員が国会で、「在日米軍の出口戦略」について政府を追及したことがあるが、トランプさんが「駐留費を出さなければ米軍は撤退する」とも言っているようで日米安保、在日米軍の出口戦略のチャンスにもなるのではないか。

トランプ発言に対して日本の著名な政治家が反論している。

トランプさんは実際のところ、どの程度知って発言しているのか。

我々は新聞で時々、「思いやり予算」などといって米軍の駐留に費用負担していることは知っている。

讀賣新聞(2016.5.7)によると、光熱費や基地従業員の人件費に今後5年間に9465億円、年に1893億円を負担、15年度の在日米軍駐留関連予算は5778億円で、米軍再編経費を含むと7200億円になるという。

大きな費用ではないか。韓国やドイツに比べて日本の負担額は75%に上がるのだ。

韓国は朝鮮半島問題を抱えトランプ発言には神経を尖らせているが、日本はどうなのか。

中国の動きが気になる尖閣諸島問題では、オバマ政権は中立的な発言を繰り返していたが、最近になった日米安保の範囲に含まれるという。南沙諸島問題を含めオバマ政権は中国に弱腰だったが、日本は米軍の存在が抑止力になっていると言う。

米軍が尖閣諸島で前線に出るとこはないだろうが、自衛隊は南沙諸島問題で自衛艦隊が関連諸国と関係を密にしている。

米国が軍事費を削る一方で日本が補っているように見える。米軍より日本の方が貢献しているのだ。


トランプさんが大統領になれば日米安保、在日米軍のあり方を再考できるチャンスになるのではないか。だとすると願ってもない事だが、利得権益者がどう動くか。

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