2016年5月2日月曜日

石原、猪瀬、舛添さん:どうして東京都知事にまともな人が選ばれないのか

2007年4月8日投開票の都知事選ポスター
石原さん、浅野さん、黒川さん、中松さんらが立候補
都は病んでいると宮城県知事だった浅野さんが担がれた
が、石原さんは「東京は東京に任せろ」と訴え勝利した。
黒川候補は「知事の報酬はいらない」と公約に掲げた。
2007.4.6 都庁近くのポスター掲示板で
石原さん、猪瀬さん、舛添さん達を見て、何故、都知事にまともな人が選ばれないのかと思う。その要因の一つに首都の首長を確保したい自民党が知名度優先で曰わく付きの候補者を擁立することにあるのではないか。特に舛添さんに至っては自民党を除名処分したにもかかわらず、何の説明もなく公認してしまった。

思えば東京都知事は実務者よりも知名度で選ばれる歴史がある。400万票以上の投票者がいるのだから仕方ないことかもしれない。

青島さんは「意地悪ばあさん」で有名だった。知名度があるために選挙期間中は何時も海外で暮らしていたがトップ当選だった。

青島さんで思い出すのは、鈴木都政で決まった計画をひっくり返したことだ。具体的には思い出せないが評判が悪かった計画で、それを否定した青島さんが当選したのだ。

石原さんは、メデイアが立候補するのかしないのかとヤキモキしている間に他の候補者は、メデイアで政策を討論していた。そしてギリギリで「裕次郎の兄の慎太郎です」と立候補を表明した。メデイアは後出しジャンケンと批判した。

石原都政では、外形標準課税は良くやったと思う。でも後で裁判になり負けたとしても評価すべきだ。環境問題ではデイーゼル車の排ガス規制も国に先立ち実施した成果はある。

でもスキャンダルが出てくると、粗も目立つようになった。

1週間のうちで2日しか登庁していなかったのだ。その間は特別秘書と言う人間が都政を牛耳っていた。官僚の間でも評判が悪かったようで辞任させられる羽目になった。

都知事選で対抗馬が「私は毎日登庁する」と公約する者もいたほどだ。

石原さんの禅譲を受けた猪瀬さんもひどかった。日本道路公団民営化の議論では主導的立場だった。委員会で意見が対立し会長の今井さんなどが辞任し、結果は作家の大宅さんと2人で議論した事になる。必ずテレビに様子が映る。パフォーマンスがひどかった。後に安全を犠牲にした改革だと批判を浴びた。

このとき、猪瀬さんには役所からタクシー券が渡されていたが、私用にも使ったそうで官僚から刺される結果になった。その猪瀬さんが舛添さんの公用車乱用を批判しているのだからおかしい。

1番哀れだったのは、徳州会から5000万円の政治資金を受け取っていたことだ。都議会で5000万円の札束を鞄に突っ込む姿が映っていたがみっともない事だった。

後を受けたのが舛添さんだ。自民党政権で厚生労働大臣をやったが、何かの事で党内で孤立し自民党を離党したが除名処分を受けた。それなのに都知事選では自民党公認になった。何故かの説明はしないままトップ当選したのだ。

自民党離党後、新党結成したが思うように人が集まらず、既成の弱小政党と組み党首になったが、政治資金で疑惑が持ちあがったまま逃げ切った経過がある。

その舛添さんも都市外交といって海外出張した費用が1億円をこし、更に毎週金曜日に自宅ではなく湯河原の別荘に行くのに公用車を乱用し年間400万円の無駄遣いがあると週刊誌で指摘された。

舛添さんは記者団を前に「ルール上は問題なし」と力説するが、無理筋な説明で都民の反発を買っている。公用車を使うのは都庁と自宅の間だけで、別荘へは私費で行けというのがもっぱらの意見だ。

18年には洗礼を受けることになると、次の都知事選で公費の無駄遣いの責任を問われる事になるとコメンテーターは言う。

こんな問題の多い都知事が選ばれるのは、自民党が知名度に頼って候補者を選別しているからだ。都民も自民党が推薦する知名度だけの候補者に注意すべきだろう。


知事選を控えた都庁
2007.4.6

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