最近の安倍総理の恣意的政権運営を見て苛立たないか。それを許している情けない自民党に凋落の始まりを感じる。
消費税増税延期、衆参W選の動き、そしてG7伊勢志摩サミット等を見ると自らの経済政策である「アベノミクスは間違っていない」を前提に動いている。しかしアベノミクスは国内、海外でも「効果なし」「破綻した」とみられているから尚更安倍総理はムキになる。
安倍政権に楯突く論評するメデイアには自ら、あるいは官邸のスタッフを通じてジワジワ牽制し、「電波を止める」と言われればメデイア経営者が萎縮し報道番組のMC,コメンテーターは一斉に更迭される。
昔は国家権力に対抗したものだというが、政権のエゲツナサは比べものにならない。
日銀の金融政策も2%物価安定目標の達成も覚束なくなり4度目の先送りで2017年中になった。反リフレ派審議委員の交代でリフレ派の委員を任命し一層の異次元の金融緩和策を推進するのだ。経済政策でも思いのままだ。
憲法9条の解釈改憲をやるぐらいだから法律を遵守しないのは当然で、先に消費税10%増税を先送りしたとき、次は必ず増税すると公約、景気条項まで削除してしまったが、今回も増税を延期するつもりで関係者と調整する。
麻生財務相は「増税延期なら解散して信を問え」と反対、谷垣幹事長も3党合意の時の担当者だった事もあって麻生さんと同じ考えだ。
麻生さんは反対と大見得を切ったが、安倍総理との長時間の会談で「了承する」と態度を翻したそうだ。谷垣さんも「意を同じくして参院選に当たるのが私の
役目」と安倍総理に同調する考えだ。
疑ってかかれば、一度は反対した姿勢を見せたが、最初からそういうつもりだったということかもしれない。政権内、自民党幹部にも正論を吐く人間がいることを見せつけていたのか。
サミットだって根回しの時点から世界経済の見方に相違があったが安倍総理は自らのアベノミクスを強引に押しつけ「リーマンショック前後に似ており世界経済は危機的状況にある」と言い放った。
国内での消費税10%への増税を先送りする理由としてサミット国の首脳の同意を取ろうとしたが不発に終わった。でも最後の記者会見では自分の意思を通した。サミットの会議内容がどうだったのかは誰にも分からない。
憲法改正だってやると言ってみたり、選挙になると封印してみたり、改憲のハードルが高いとみると解釈改憲で逃げてしまった。しかし中国の攻勢を考えると当然の措置と専門家は評価するが、安倍政権の反立憲政治を目の当たりにした。
岸元首相や安倍晋太郎さんのやれなかったことを安倍総理がやっているとすれば、誰にための政治なのか。
選挙だって、野党を叩き、自民党の議席を増やすことにしか興味はないようだ。必要がないときに衆議院を解散してみたり、必要なときに選挙を回避したり、争点を隠したかに思えたが選挙が終わると表に出てくる。
どうしてこう言うことになっているのか。
それには言論界に重鎮がいなくなったこと。総理が相談出来る財界人がいなくなったこと、経済政策ではリフレ派を重用しすぎていることか。
安倍さんを重用した小泉さんも今は反原発で安倍政権と対峙しているし、派閥の長だって安倍さんには頭が上がらない。経団連会長もYES MANで自民党への企業献金を再開した。
浜田、本間の両経済参与には物足りなかったのか、サミットを前に経済分析会合(?)と称してクルーグマン教授やスティグリッツ教授など世界的経済学者を招聘しサミットに当たっての教えを請うたという。
その会合のみっともなさをクルーグマン教授が米国で暴露してしまった。その会合の内容がどうだったのか分からないがサミットでは「リーマンショック時の経済と似ており世界経済の危機」を煽り、G7版「3本の矢」で世界経済をけん引しようと提案したが意に沿う結果には至らなかった。
今日午後5時、野党が提出した不信任案に対する投票が行われていたが、「与党多数で否決」したと情報番組が伝えた。
政局は国会閉会の後、参院選に向け与野党対決が始まる。安倍政権という強権政治での安定が国益に値するのか、国民の判断に注目だ。
0 件のコメント:
コメントを投稿