産経新聞(2016.5.24)で、海上保安庁が南海トラフ沿いの震源域で海底の地殻にひずみが蓄積していることをネイチャー誌に発表したと伝えた。特に四国沖で蓄積が大きいのだ。巨大地震の予知に役立つか。
従来は村井先生がGPSで地上の地殻変動で危険地域を公表していたが、海底の地殻変動がどうなっているかが重要ではないかという反論を受けていた。確かにそういう気がするが、今回の海上保安庁の研究はそれに応える内容であった。
南海トラフ巨大地震も東海地震、東南海地震、南海地震の3連動、更には日向灘地震から南に延びる海溝型地震を加えるとM9クラスの巨大な地震源になる。
押し寄せる津波は34mにも達し高知県の海辺の町は壊滅状態が予想されていた。
今回、海上保安庁が発表した南海トラフ沿いに蓄積したひずみの分布図(産経WEST 2016.5.24)に南海トラフ巨大地震震源域に関わる地震の震源域で最近発生したM4以上の地震を日本気象協会 tenki,jpで調べてプロットしてみた
○数字が発生場所でその時のマグニチュードだ。
震源域内のひずみの大きく貯まっている場所でも発生しているが想定震源域の縁周辺で多く発生している。陸上部も多い。
震源域周辺の陸上部で地震が多発し出すと要注意という説を聞いたことがあるが、こういった小さい地震が南海トラフ巨大地震の引き金になるか分からない。
油断は出来ないのだ。この付近は5cm/年で北西方向に動いている。東海地震で想定される震源域も南西側に広げる必要があることも今後の検討課題に上ってきた。
南海地震の発生時期も「何時発生してもおかしくない」ことに変わりはないが、2030年中頃という説もあれば200年後という説も出て来ている。
この研究に、FM電波異常観測、GPS観測、スロースリップ観測など総動員すれば何とかなりそうなものだが、事前予測は無理で事後チェックで兆候がみられていたとい言う報告になる。
事後チェックを事前チェックにまわし予測の精度を上げることが出来ないか。
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