参院選挙を控え国民に消費税増税の是非を問うための判断をすべき今、安倍総理は未だ、「適宜適正」に判断すると言うが、そんなに悠長なことを言ってて良いのか。熊本地震を適宜適切に判断すると重大事態になるのか。
17日の参院予算委員会で民進党の桜井議員が安倍総理に判断を問いただした。
安倍総理は、常々リーマンショックとか大震災などの重大事態が起きない限り増税の方針を語っていた。
今日も、安倍総理は「適宜適切」に判断するという。桜井議員は、「準備もあるだろうから、何時になるのだ」と詰め寄るが「適宜適切」と言うだけだ。
桜井議員は熊本地震が重大事態になるかどうかを震災対策本部長に誰が着いているのかで判断しようとしたようだ。河野大臣が本部長だが「安倍総理はトップに立たないのか」と質問、安倍総理はトップには付いていないが自主的に指示を出し対応出来ているので、批判は当たらないと反論する。
「震災が増税の判断基準にならないのか」との問いにも影響度の問題で「適宜適切」に判断するというのだ。具体的には発生時の影響を政治的に判断するというのだ。
でも、もう分かっているのではないか。
大事なことは増税したときの税収と増税を先送りしたときの税収の比較なのではないか。
今の経済情勢下では円高基調が続けば企業業績は減益見通し、社会保障と税の一体改革を考えると税収増は増税しかない。
更には、伊勢志摩サミットを控え世界経済を成長路線に持って行くためには財政出動も重要になる。その財源を何に求めるのか。一億総活躍社会に向けての諸政策でも財源が必要だ。
アベノミクスの成果として税収の底上げも期待されているが、「アベノミクスはうまく行っているのか」との質問に安倍総理は「脱デフレに向かっているが道半ば」という。20年の長期デフレから脱出するのは大変だ。3本の矢でデフレではなくなったが経済損失も50兆円あったが40兆円まで取り戻せたがまだ、10兆円残っているという。
桜井議員は、GDP成長率も民主党政権時は1.75%あったが、安倍政権では0.66%で悪くなっていると追求したが、ドル・ベースで考えればそうかもしれないが日本では円でGDPを評価すべきだと反論した。
この議論は経済学者の間では良くされているが、ご都合主義の評価では話にならない。実質賃金も安倍政権で悪化していると言い、名目と実質で論争していた。
そして、桜井議員は「物価が上がれば経済は良くなる」というのは間違っているのではないかと追求すると、安倍総理は物価を2%上げても給料は後追いで2%賃上げは遅れるという。
安倍総理、桜井議員2人の議論を聞いていると安倍政権の経済運営がうまく行っているとは思えない。
これで世界に向かって財政出動、財政再建の相反する政策を訴えることが出来るのか。
消費税増税は避けて通れない。税収増は増税しかかないのだ。サプライズで消費を上向かせる方策はない。景気低迷の要因は内需不足だ。
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