2022年2月28日月曜日

民主主義vs専制主義の戦い、プーチンの私利私欲阻止をゼレンスキーだけに任せていいのか

 

今のウクライナ問題はバイデン大統領の言う民主主義vs専制主義の戦いなのだ。いかに生い立ちからのトラウマと言えどもプーチン大統領の私利私欲阻止をウクライナのゼレンスキー大統領だけに任せていいのか。 

プーチン大統領はソ連邦崩壊後のロシアの世界的存在感の低下を危惧、長期政権による自らの政治基盤を強化しロシアの復権を目指すのだ。以前は弟分だった中国にも兄貴分を渡してしまった。 

そのためにはウクライナのEU化、NATO化は自らの政治生命、ロシアのアン円保障からも認めるわけにはいかないのだ。 

それが今回のウクライナ侵攻になるが、時を同じくしてベルラーシが憲法改正し「非武装化」「中立化」を削除し親ロ政権が樹立した。そしてウクライナに派兵するというのだ。 

プーチンもウクライナに「非武装化」「中立化」を要求するがゼレンスキー大統領は拒否だ。 

何故か、プーチンの意気込みとは逆に侵攻したロシア軍の勢いが弱い。ウクライナ軍に抵抗されているのだ。 

驚いたことにロシアの発表ではロシア兵471人が投降、あるいは半数が殲滅されたという。ウクライナも撃退してと言う。 

ウクライナの抵抗が大きく、兵站に問題が出てきたとロシアの問題点を英国が分析している。 

ウクライナの国民の結束の強さとロシア兵の士気の低下を認めている。 

ゼレンスキー大統領も米国から国外退去をアドバイスされたが、拒否し、「自分はここにいる」とSNSで公開している。重要閣僚も一緒だ。これじゃ、国民もゼレンスキー大統領を孫要する。支持率も上がっているという。 

焦ったのはプーチン大統領だ。戦況を借るために核兵器の使用も臭わす。「核大国の一つ」と言っていたが、これじゃ世界から批判される。本当に使用するかどうかはわからないがNATO加盟国が参戦するとなると「もしか」と言うことになる。 

しかし、その時はプーチン大統領の終わりだ。国連も安保理では決議が否決されたが、国連全体の会議となるとロシアの批判に賛同されるだろう。

益々孤立化する。

国内経済は破綻、国民の生活は混乱、世界中からロシアが批判されることにロシア国民は許さないだろう。プーチン政権打倒になる。一日も早く行動すべきだ。それがウクライナの同胞、ロシア兵の犠牲を最小限にする手立てだ。

どうなるウクライナ問題(5):ロシア侵攻に抵抗するウクライナ支援が進む

ウクライナ人の死者198人、一方ロシア側被害は死者4300人、被害車両約150台、どの程度信用できるかわからないが、破壊された車両、道路の刺さったミサイルの破片、民間住宅、学校も病院もクラスター爆弾攻撃は無差別殺人だ。

ひどすぎるロシアの攻撃だが、戦況が不利と見たのかプーチン大統領は核兵器の使用もちらつかせる戦術に出るという。米国、英国の戦況分析では「ウクライナの抵抗がすごい」と言う。テレビの映るウクライナの男性は「国のために戦う」と言うし、火炎瓶の準備が進む。

侵攻するロシアの戦車の前で進行を妨害しようとする市民の姿は以前にもどこかで見たシーンだ。

ドイツ、イタリアなど欧米諸国は最大の経済制裁策と言われているSWIFTからのロシアの主要銀行の排除を決めた。効果のほどはわからないが輸出入に大きな影響が出るというが、80%ぐらいだろうと予測されている。

天然ガスやレアメタルで主要産出国であるロシアに対してそこまで経済制裁がなかろうと思っていたプーチン大統領だろうが、ロシアだから検証はしているだろう。影響が大きいとみると停戦に向けた交渉も進むのではないか。

その会談もベルラーシとウクライナの国境付近で開催されるらしい。すでにロシアの代表団は到着しているというし、ゼレンスキー大統領も了承しているが、ロシアの要求が厳しい。「非武装化」「中立化」「政権の即時退場」がウクライナにいては飲めない条件だ。この会談もロシアが本気だとは思えない。

ここに来てロシアの侵攻具合から欧米諸国がウクライナ支援に本気になった。

米国をはじめ、ドイツ、イギリスbなどが兵器の供与を始めるという。対戦車砲、携帯式ミサイルは今必要とする兵器だ。

どうやってウクライナに搬入し戦争に使用できるようにするかだ。

ロシアが軍を侵攻させたベルラーシとキエフ近くの進軍ルート近辺に早く配備することだ。ロシア軍の進行を絶ち、新たな補給を遮断できるか。

特にロシア軍は燃料の問題がある。石油施設を攻撃し破壊したというから、ウクライナ外から補給する必要があるのではないか。進入路を後方から遮断することができるか。

米国もウクライナでの直接な軍事行動はできなくても兵站作戦には参加うべきではないか。

プーチン大統領もウクライナ軍部に「クーデター」を煽っているが、ゼレンシキー大統領の発信では結束しているらしい。コメデイアン出身の大統領と言うが支持率は40%台と言われていたが、今は支持率も上がっているという。傀儡政権樹立の可能性も少ないのではないか。

プーチン大統領の「終わりの始まり」であってほしい。

「核大国」を掲げ、「力による現状変更」という国際法違反行為は、全世界で反対しなければならない。国連も安保理ではなく全体会議で多くの賛同を得てロシアを批判する決議をすべきだ。





 

2022年2月27日日曜日

どうなるウクライナ問題(4):プーチンは算数が苦手か、戦争は深刻な経済損失

 

ミサイルなど高度な兵器を使用しての戦争は人的、物的両面での経済損失が大きい。たとえ勝ったとしても互いに損失を被るのだ。ロシアはウクライナのNATO加盟阻止、中立化、国境の安全保障(国境線の不備)歴史的にウクライナへの執着などでプーチンは政権転覆、傀儡政権樹立を目指し侵攻した。 

ウクライナはロシアのミサイル攻撃で飛行場の防空網、重要施設の破壊、標的ではないというが高層アパートなど住居の破壊でテレビ報道を見ていても甚大な被害だ。

ウクライナは15万人の避難者、死者00人負傷者1120人を出しているが500万人が避難民になるという。以前なら旧ロシア人で同胞を国民生活を脅かしているのだ。 

ロシアだって本土を離れたベルラーシ、ウクライナ、黒海周辺に20万人もの兵士と軍備を派遣し侵攻をしている。簡単に陥落するだろうと思われていた首都キエフへの進軍が進まない。さらに兵力を増強する。被害も被っているようだ。戦車が破壊されている。しかし他国での戦争なので本土の被害はない。

しかし、ブーチンは「侵略者」としての汚名、ロシア国内でも「戦争反対」のデモが起きている。 

言われているように、国内経済疲弊で立ち上がる批判を外交、安全保障、領土問題で国民の目をかわし、長期政権の基盤強化を図ったのだろう。 

ウクライナも簡単には根を上げない。ゼレンスキー大統領は自分や家族が拘束される覚悟だ。国民に結束を訴えている。アメリカ、ドイツが兵器増強に協力すると言うから長期戦になるか。 

大国(?)ロシアがウクライナに手こずっているという評価は大きな損失だ。 

一時ウクライナが会談を申し込み、ロシアも応じるかに見えたがウクライナの条件に不満で、破棄をウクライナのせいにする。すべて悪いのはウクライナと言うことだ。 

ゼレンスキー政権を倒すというが、民主化も進め、支持率も40%台、コメディアン出身と言うがそれなりに支持は得ている。プーチンは軍部にクーデターを煽るがどうなるか。プーチンはNATO加盟に反対しているが、こういうことになるとかえってNATOへの加盟、EU加盟が進むのではないか。

プーチンの目論みは今回、逆効果になるのではないか。 

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2014.8.23掲載

「何故、戦争するか」:クルーグマン教授曰く「算数の苦手な指導者の政権強化策」と

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どうなるウクライナ問題(3):米国は直接軍事行動をさけ経済制裁主導か、SWIFTからも排除か

 

ロシア軍の侵攻の激しさをメデイアの報道で知りことが出来るが、軍事施設を攻撃しているというロシアだがミサイルは民間の住居、高層マンションに当たっている。言われるほどの技術はないのか。

一方プーチン批判が盛り上がっている。日本を含め世界各地、ロシア国内でも「反戦争」「反プーチン」のデモが発生、現地では警察官に拘束されているニュースは今回のプーチンの暴挙に対する反対運動で一縷の希望だ。 

ところで今回のプーチンのウクライナ侵攻で分かったことは米国の対応の不十分さではないか。 

ウクライナはNATOに加盟していない。ここで米国が参戦するとなると米ロ2台大国の核ミサイル戦争になりかねない。ロシアを刺激しないためにも一歩退いた対応をしているのか。

まずは経済制裁だ。G7など関係国と共同歩調を組んでいる。最近ではプーチン個人の資産も凍結する手に出た。これで北朝鮮の金委員長と同等の荒くれ者の仲間入りだ。 

しかし今朝のニュースでSWIFTからロシアの金融機関を排除する決定をバイデン政権が実行するという。ドイツやEUで懸念されていたが、米英は積極的だった。これでプーチンがどう動くか。キエフ陥落前の手段としては評価できるか。 

又、アメリカは国連の場でもロシア批判を主導しているが、国連安保理事会の決議案はロシアの拒否権で否決された。当然のことだが、日本を始め80カ国が賛同したことは評価できる。 

ウクライナのゼレンスキー大統領が願っている「支援」としての米国の軍事行動は一歩引いている。NATO加盟国ではない点もあるが、米国内の事情もあるのだろう。「世界の警察官」ではないのだ。 

でも7000人から8500人をNATOに派兵すると言う。何をするのか分からないが、NATO軍をウクライナ前線に派兵する代わりなのか。

400億円のさらに兵器の供与を発表した。どうしてもウクライナは軍備規模では劣るが、今がんばって抵抗している。

ところで感心するのは情報分析の確かさだ。バイデン大統領は出来るだけの情報を公開しプーチン大統領をけん制する手段に出ているが、キエフへの侵攻が遅れているといえばプーチン大統領は向きになって軍を増強し侵攻を進める危険もあるのではないか。 

いまどき、核保有を主張し、「力による現状変更」は国際法にも違反する「あってはならない行為」であるが、中国も含め、専制主義国では政権基盤の強化のためなら何でもやって良いのかと言うことになる。

丁度今(8時過ぎ)、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したという。ウクライナばかりでなく、「北朝鮮も忘れるな」と言う警告か。

2022年2月26日土曜日

国連安保理の限界:即時停止・撤退決議案否決、「反プーチン」キャンペーンを

 

肝心な局面で全く役に立たない国連だ。25日の国連安全保障理事会はウクライナへの軍事侵攻を進めるロシアに対しての「武力行使即時停止と撤退」決議案を賛成11カ国、中国、インド、アラブ首長国が棄権、ロシアが拒否したために決議案が葬られた。 

決議案は米国とアルバニアが作成、米国は否定されることを念頭に80カ国以上に賛同を求めたそうだ。日本は賛成した。 

議場ではウクライナの大使が犠牲者の冥福を祈り黙祷を要請、数回の要請で実施された。終わった後、議場から拍手が沸いた。ロシアに対する抗議だ 

民放の情報番組、定刻のニュースを見ることになるが、ロシアは3方面からウクライナへ侵攻しているらしいが首都キエフへの攻防が注目されている。米国の分析では侵攻の速度が遅くウクライナ軍の抵抗にあっているようだという。 

飛行場の防空施設を始め、重要な施設の破壊を行っているようだが、民間の住居にもミサイルが当たっているようだ。ロシアは「民間の施設は狙っていない」と言うが標的が正確かどうか分からない。だから危険なのだ。 

18~60歳の男性の出国が禁止されているので駅やバスターミナルは隣国へ退避する女性子供であふれている。ウクライナは今、自国民で守っているようだ。米国はNATO未加盟だからウクライナ国内での軍事行動は出来ないらしい。 

それでもNATOへ8500人を増派すると言うが、NATO加盟国が軍事援助をするのか。ウクライナのゼレンスキー大統領も大変な立場だ。「国民に立ち上がれ」と言うし関連国には「支援」を要請している。親米派の大統領だからゼレンスキー大統領を拘束し、親ロ派の政権を作りたいようだ。だから「クーデター」を煽っている。 

ロシア崩壊後、民主化になれたウクライナ国民がロシアに戻ることを希望するか。「反プーチン」のデモが出ている。 

ロシア国内でも「反戦争」などプーチンを批判する集会が勃発している。一縷の希望だ。しかしプラカードを持った参加者にすく警官が近寄り連れ去るシーンが目立つ。 

わが国でも「プーチンに制裁を」と1000人ぐらいのウクライナ人などの集会があったし、在日ロシア人も「NO WAR」のプラカードで抗議していた。 

プーチンを追い込むには世界各地で「反プーチン運動」を展開することだ。米国を中心にG7などは経済制裁を強化、さらには個人の資産も凍結している。これだけの国が反ロシア、反プーチンの行動を起こしたことに少しは驚いているのではないか。それに世界中で「反プーチン」「反戦争」のキャンペーンが広まればプーチンも孤立化を恐れるはずだ。 

メデイアの報道ではロシアとウクライナの会談の動きも出てきた。ハードルの高い会談になるだろう。しかし世界中がロシアの「侵略」に反対している声を上げれば少しはウクライナに有利にならないか。 

私たちの出来ることはあるはずだ。

 

何故、プーチンは戦争を選んだ:勝ったつもりだろうが「侵略者」のイメージは拭えない

 

ウクライナ問題でプーチン大統領は「戦争」に踏み切った。メデイアの報道では主とキエフを制圧、政権転覆を狙いクーデターを煽っている。旧ロシアの同胞を攻撃し勝ったつもりだろうが、「侵略者」のレッテルを貼られ大きなイメージダウンだ。 

26日のメデイアのタイトルは、「ロシア軍、首都に迫る」「政権転覆狙いか」(朝日新聞)、「露軍、キエフ進入、ウクライナ首都陥落危機」「日米欧、追加制裁実行性に疑問の声も」(読売新聞)、そしてキエフの町への攻撃で破壊された住居、建物、破壊された飛行場の防衛網、そして避難のために列車を待つ国民の姿を掲載する。 

誰が見てもプーチンの勝利を疑わないが、本当にそうだろうか。 

朝日新聞(2014.8.22)のクルーグマン教授のコラム「何故、戦争をするか 危うい政権強化の思惑」で教授曰く「戦争はペイしないが算数の苦手な独裁主義政権の指導者が実績を示せなくなったとき、武力を散らすかせて脅しあう。戦争はまずい考えだが、それでも戦争は起こり続ける」と。

プーチンはロシア帝国崩壊後の衰退を嘆いている。ロシア崩壊後NATO拡大にロシアの安全保障に危機感を持つ。ウクライナへのロシア介入はロシアの経済実績の悪化を国民の目からそらそうとし長期政権の基盤を強化しているように見える。

米国もウクライナがNATOに加盟していないために周辺国に軍を増派するがウクライナ国内での軍事行動ではないらしい。NATO加盟国に任せるつもりだろう。

一方で、日米欧で経済制裁の強化をするという。しかしこれにも問題がある。天然ガスやレアメタルはロシアに頼っている。国債銀行間通信協会(SWIFT)からの排除は欧州で反対があり、先送りされた。経済制裁への実効性も問題らしいが、プーチン大統領を始め要人の資産凍結も新たな政策らしい。 

ウクライナ自身も行動している。ゼレンスキー大統領はロシアに協議を申し込んだらしい。「中立」も考えているらしい。ゼレンスキー大統領もロシアの目的は自分の拘束することだと公表した。家族、子供も危険に晒されていると。 

戦争になるのを回避すればそれなりの評価を受けるだろうが、プーチンは「侵略者」としてマイナスイメージがこびりついた。国内でどう評価されるかだ。 

一方、米国の立場も問題だろう。「世界の警察官」としての姿勢はない。どこまで頼れるか、日本も見直しのときだ。 

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2022.2.9掲載

ウクライナ問題の落とし処:国民を守るためなら「中立」を目指すのも選択肢   

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2014.8.23掲載

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2022年2月25日金曜日

ウクライナ問題から考える:中国は尖閣に上陸するか、その時日本は、そして北方4島の返還は

 

ウクライナ問題で欧米諸国は軍事行動を起こさないと見たのか、プーチン大統領は思うがままのウクライナ侵攻を強行し、バイデン大統領から「侵略者」のレッテルを貼られた。 

テレビ報道、新聞によるとウクライナの防空網をミサイル破壊し、チェルノブイの廃原子炉設備を奪い、キエフ薬価うちで銃撃戦をやっているらしい。避難する車の列、破壊された住居、泣き叫ぶウクライナ国民の姿をみるとプーチンの残酷さが分かる。

しかし、その中でも一縷の望みも見える。ロシア国内で反政府デモが見られることだ。いまどき戦争は遺憾、「戦争反対」の声が上がっている。メデイアは世界中のこんなニュースをどんどん流すべきだ。日本でもロシア大使館前で在日ウクライナの人たちが反対を訴えた。 

ところで、米国はどう動くのか。ウクライナはNATOに加盟していない。ウクライナ国内で軍事行動が出来るのか。今のところ経済制裁を強化しているがその効果は未知数だ。 

何故、直接軍事行動に出ないのか。米ロ直接対決でウクライナを戦場にしたくないのか。ロシアのプーチン大統領は承認したばかりの人民共和国のロシア人保護、平和維持のために旧ロシア人の同胞と殺し合いをやっている。 

この米国の煮え切らない姿勢は日本にとっても他人事ではない。日本は尖閣の前線で米軍基地を抱えている。 

中国が尖閣諸島に上陸、占有したらどうするのか。日本は自衛隊を出動させ中国を排除するのか。それとも米軍に頼るのか。米軍に頼るために政府は日米安保を強化し、時の大統領に言い言質をとろうとする。やっとのことで「尖閣は日本の施政圏内」と言わしめホッとする。オバマ政権のときは最後まで渋った経緯がある。 

一方、ロシアが関係している北方4島返還問題がある。 

先行して2島返還とか、まず日露平和条約締結からなど先送りの傾向にあるが、その間、ロシアはミサイル基地など軍事施設を強化している。さらに憲法改正で国土の分割を禁止した。一方で、日本にHあ経済支援を要求している。ホップ4島が返還されたときの経済のことを考えて日本も支援に乗り出しているのか。 

北方の返還はほとんど無理だ。プーチン大統領にそそのかされてカネを分捕られるバカな行為をやっているのだ。安倍さんはプーチン大統領と2人だけでどんな約束事をしていたのか。国会で野党が追及すると「相手のいることなので詳細は控える」が常套句だった。 

北方4島の返還が問題になるのは、千島海溝沿いで巨大地震、津波発生で4島が水没し甚大な被害が出て、ロシアが復興を諦めたときではないか。 

プーチン大統領も習主席も交渉相手としては曲者だ。一筋縄ではいかない。

 

 

 


 

どうなるウクライナ問題(2):プーチン「力」、バイデン「経済制裁」、ゼレンスキー「結束、支援」の行方は

 

ついにバイデン大統領の予測どおりプーチン大統領は「力による侵攻」で制圧を目指すが、バイデン大統領は「経済制裁」を一段と厳しくするという。ウクライナのゼレンスキー大統領は「国民の結束と欧米諸国の支援」を訴える三者三様の思いがある。 

プーチンの侵攻はどんどんエスカレートしウクライナの軍事施設などをミサイル攻撃で破壊、「他に選択肢はなかった」とレッドライン「NATOの東方拡大」を批判する。責任は米国や欧州にあると言いたいのだ。

バイデン大統領も「侵略者」と呼び捨てにし、更なる経済制裁をすると、関連銀行や輸出企業にも拡大すると言うが、その経済制裁の効果は分からないのだ。英国のジョンソン首相も同じように経済制裁を強化するという。 

バイデン大統領は侵攻を予測していたにもかかわらず対応に不手際があるのではないか。外交で解決できるとでも思っていたのか。確かに米国内には他国の平和維持のために若い兵士が犠牲になることに抵抗がある。「世界の警察官」の役目の意識も減少している。 

トランプ前大統領はプーチン大統領の今回の決定を「天才的」と評価している。真意なんなんだ。トランプさんが大統領だったら2人の関係でこんな事態は回避できたとでも思っているのか。

プーチン大統領には誤解を招く発言もしていた。トランプさんはNATOの軍事費負担の増額を要求し応じなければ撤退もあると主張していた。

これらのことを勘案すると周辺国へ軍を増強してもけん制であって、ウクライナで軍事行動することはないのではないか。

ウクライナのゼレンスキー大統領は非常事態宣言に続いて戒厳令も発し、国民に結束と関連国に支援を要請した。 

プーチン大統領が首都キエフの制圧を目指しているのであれば親米派のゼレンスキー政権の転覆、親ロ派政権の樹立を考えているのか。やっと民主主義のよさを実感できてきたウクライナ国民がどう判断するか。 

一方、日本はどうか。民放の情報番組でロシアが「侵攻」を始め、所々で爆発が起きていることを知って、NHKにチャンネルを回したら、なんということか参院の予算委員会を中継していた。新聞によると、後で野党の追求で中断しNSCを開催したという。

ウクライナの問題は日本にとっても危機管理上重要ではなかったのか。米国も経済制裁を要求してきている。北方4島周辺にもロシア軍が増強されているらしいし、天然ガスでは可能な限り融通するように要請もされている。

決して他人事ではない。

2022年2月24日木曜日

ついに「やってしまった」プーチン、世界を敵に回した「ならず者」に

 

いやー,民放テレビの情報番組を聴いていて驚いた、ロシア軍が侵攻したと言うのだ。現地の記者が午前6時ごろ? 4,5発の爆発音を聞いたという。しかし街の様子が変わらない。 

ロシアの侵攻が始まったという。先に2つの人民共和国の独立を承認、人民強化国から治安維持のための軍の派兵を要求されたという。それにプーチン大統領が答えての出兵らしい。予めロシア上院での国外軍事行動の承認を得ていた。 

プーチン大統領は外交での期待も持っていたし、外務大臣は「侵攻はない」と言っていた。何故、急遽「侵攻」したのか。閣内不一致も逢ったのか。 

一方、欧米諸国は「経済制裁」を訴えるが米はどうして軍を動かさないのか。ウクライナはNATO加盟はしていない。ウクライナ国内への進軍は出来ないのか。米国内では海外で若い兵士が平和維持のために命を落とすことに否定的だ。さらにはトランプ前大統領のように「プーチンは天才だ」と評する人間もいる。 

プーチン大統領は「侵攻」したが今後どうするつもりなのか。

「キエフを落とす」と言っているそうだが、現政権を倒し、親ロ派の傀儡政権を樹立するのか。ウクライナのブレジンスキー大統領は非常事態宣言を発した。 

アメリカなどが参戦するとどうなるか。世界戦争の様相を呈する。今は、NATO ,欧米の同盟国が参戦していないのでプーチン大統領の思うがままの軍事行動が出来るが、近隣諸国へ派兵されている欧米の軍隊が動くとウクライナは戦場と化すのか。 

中国は自制を求めていたが、同じような領土問題、反民主化問題を抱えている。安易に共同歩調は取れないだろう。 

ロシアが結ばれている国は天然ガスなどエネルギー関連以外は孤立していないか。 

明日のニュースが気になるところだ。戦況は進んでいるとしか思えないが。

どうなるウクライナ問題:駄々っ子・プーチンに振り回される欧米首脳か

 ロシアのウクライナ対応を外交で解決しようとした欧米首脳に対してプーチン大統領は懸念されていた「侵攻」が始めた。駄々っ子プーチン大統領に振り回された格好だ。

 

プーチン大統領はウクライナの親ロ派組織が優勢な2つの人民共和国の独立を承認し、求められていた平和維持のための派兵を決定した。

 

米・バイデン大統領は予定していた米ロ首脳会談をキャンセルし経済制裁を強化するという。しかしその経済制裁も大規模な制裁ではなく、外交的解決の可能性を残している。

 

フランスのマクロン大統領は早くから梅光での解決を目指し努力していたがメンツ丸つぶれ、G7、EU加盟国も国際法違反で圧力強化、ドイツは天然ガスのパイプライン承認を中断するという。 

ロシア上院は軍の国外活動を承認、平和維持活動のため派兵するというが、国連のグテレス事務総長は批判する。平和維持軍は国連が派遣するものではないのか。

ウクライナの大統領は「非常事態宣言」を出し、予備軍の召集を始めた。米国も周辺国に増派を計画しているらしいがウクライナはNATOに加盟していないのでウクライナには入り難いのだ。 

プーチン大統領の狙いは何なんだ。状況が厳しくなると分からなくなってくる。ロシア国境の安全保障としてウクライナのNATO加盟阻止、EUへの加盟も阻止か。 

一方、ロシアン人保護のために2つの人民共和国の独立と派兵を決めたが、一部が人民共和国である2つの州、さらにウクライナは旧ロシア人ではないのか。侵攻し殺し合いをする理由が成り立たない。 

結局は、国内での長期政権の基盤強化ではないか。経済疲弊で人気も落ちているらしいが、国民の目を外交に向けさせようとしている。 

最終的にはプーチン大統領が「さらに侵攻」するか、「撤退」するかだ。「ロシアの条件は無条件」と言っているらしいが何時まで、どこまで強気が通用するか。トランプ前大統領が「プーチンは天才」と評したそうだが、戦略上のサプライのことか。

思い出すのはブレジネフ元首相がキューバに核ミサイルを搬入しようとした時、ケネディ元大統領が海上封鎖までして阻止しようとしたが、最後はブレジネフ首相が搬入を諦めた。 

今回はどうなるか。ロシアが孤立を深める結果になるのか。

2022年2月23日水曜日

プーチン、独立承認、派兵へ:欧米は大規模経済制裁、中国は自制求める

 

2008年に続き「力で現状を変える荒手外交」に出たプーチン大統領はウクライナ国内の親ロ派組織の「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」の独立を承認、ロシア軍を進駐させることで実質手金あウクライナ「侵攻」が始まったようだ。

ロシアは両地域はウクライナ領と認めてきた「ミンスク合意」を破棄したということなのだろうが、今回の行為でロシアにどんなメリットがあるのか。

ウクライナのNATO加盟はロシアとの国境の安全保障を脅かすと考えNATO拡大を阻止する狙いもあるだろうが、ウクライナはクリミア半島問題まではNATO加盟に拘っていなかった。

プーチン大統領は国内で支持が上がるのか。寧ろ欧米の経済制裁強化で国内経済はさらに疲弊しないか。

天然ガスを武器に交渉に臨んでいるのだろうが、ドイツは天然ガス海底パイプラインの承認手続きを中止したという。 

米国の考えもまとまっていない。プーチンのサプライ行為をけん制するために出来るだけの情報を公開しけん制してきた。でも、ウクライナ侵攻を煽るも今の状況は「侵攻ではない」という。

24日には日米首脳会談を予定していたが当然キャンセルだ。より厳しい経済制裁」を課すという。

EU, G7の動きも活発で経済制裁強化を言うが、外交での解決も期待する。今まで外交による解決のために努力してきたフランスも面子丸つぶれだ。日本も協調した対応をするという。

肝心の国連も相変わらず無力をさらけ出す。グテレス事務総長は安全保障理事会で「国連憲章の原則に反する」と批判したそうだが、常任理事国のロシアが紛争当事国だし、中国は自国への人権問題、領土問題に波及することを恐れて双方に自制を促すだけだ。

しかし、ロシア・プーチン大統領もここまで、欧米諸国、NATO加盟国が包囲網を築くことになったことに驚いていないか。ウクライナ侵攻は無理だろう。2つの人民共和国を抱えるルガンスク州、ドネツク州への侵攻はどうか。20万人もの兵と黒海への艦船派遣は経済的のも相当の負担だ。どこまで続くか。

 

2022年2月22日火曜日

今何故、菅さんか;安倍、菅、岸田政権を考える

 

コロナ対策で思うようにいかず、体調不良で政権を放り出した安倍さんが自民党最大派閥を抱えて表舞台に出てきた。新型コロナ対策で後手の批判を受けながらも「ワクチン接種推進」で押し通し、今その成果が評価されだした。

「聞く耳を持つ」「成長と分配」で新しい資本主義を訴えて政権お座に着いたが新型コロナ、オミクロン株対策で油断したのか、ワクチン接種に右往左往し「後手後手」批判が内閣支持率を落としている。 

朝日新聞(2022.2.220の世論調査では「支持する」は前回の49%から45%に下がり、「支持しない」が21%から30%に上昇、女性、無党派層にその傾向が出ている。 

指導力も「発揮している」が34%に対して「発揮していない」が53%と上回っている。ワクチン接種で後れを取り、国会審議でも野党の質問に「検討します」発言が目立った。 

何時も世論調査では「支持する理由」が亜上げられ、「他に良い人がいない」「他よりもマシ」の選択肢があったが、まだ岸田政権は発足4ヶ月で世論調査では選択肢に上っていないのか。それでも自民党支持が30%台なので自民党は安泰なのだろう。 

そんな中で、自民党内で、菅待望論が出てきたのか。動きが怪しくなってきた。

安倍政権、菅政権、岸田政権を比較してみた。

 

安倍政権

菅政権

岸田 政権

政権発足

3年続いた民主党政権から政権奪取

 

安倍さんから禅譲

自民党のほとんどの派閥が支持

二階幹事長が国会議員だけの投票を考えたが、早めに立候補表明、流れを変えた。

対抗馬の河野さんの政策にブレが目立ち「安定」を期待されたか

主張

アベノミクスで異次元の量的緩和策打ち出す

アベノミクス継承

自民党幹事長人事改革

「成長と分配」重視、中間層の育成

結果

円高→円安、株安→株高で‘政権基盤強化

経済再生に留意

しかし、総務省の特定業者との癒着問題で批判を受ける

まず経済成長→儲けを分配

経済界へも「賃上げ」要請

対コロナ

人流の7割カット、アベノマスクは不評

最後は思うようにいかず政権放り出し

緊急事態宣言、まん延防止措置で右往左往

後手の批判を浴びるが「ワクチン接種」を重視

オミクロン株を甘く見た。菅政権での担当、スタッフを更迭か。

ワクチン接種もうまくいかず、支持率を落とす

現在

体調が良くなったのか、いつの間にか表舞台に。自民党第一派閥の安倍派の領袖に。

憲法改正を推進、有事の際の危機管理は菊に値するか

持論の「縦割り行政打破」を訴える。

 

もう一度菅政権を期待する動きもあるのか、菅派結成の動き?

宏池会復興の責任は思い

旧宏池会メンバーをどうまとめていくか、

それよりも参院選を勝ち抜けるかどうかが問われるか

 

確かに1年間では菅政権の評価も難しいか。しかし、菅さんには官房長官時代の強権主義には反対が多いし、安倍政権時の不祥事に対する責任もある。 

自民党周辺では「菅再び」の動きもあるだろうが、本人は「否定」している。河野さんがリベンジに燃えている。また世論調査で「この中から誰が首相に相応しいか」の設問で河野さんお名前が出てくるのか。巣がさん藻で津市、岸田さんも出るか。 

「本当に今よりマシな人はいない」のか。

2022年2月21日月曜日

小さな記事の大きな課題(64):それでも札幌は冬季五輪開催をめざすのか

 

17日間の北京冬季オリンピックが終わりメデイアも落ち着きを取り戻そうとしているが、今度は札幌が2030年冬季五輪開催に向け招致活動を本格化、5~6月にかけ正式な計画を掲げるという。 

招致の機運を高めるためにもコロナ禍デ中止になっていたイベントを再開するというのだ。 

今回の冬季五輪は多くの問題が明らかになった。

IOCバッハ会長らの発言、行為は中国寄りが目立ち、オリンピック憲章はなんだったのかと疑問が出てきた。専制主義の政権にあっては避けられなかったのか。 

そして今回の開催地は雪も少なく、開発から遅れを取っている地域の再開発にあったのだ。特に山を崩してのコース建設は環境破壊、原状回復するも持続可能な五輪開催に疑問を投げかける。

相変わらずドーピング問題が出てくる。特にロシアはひどい。ワリエワ選手のドーピング問題では関係機関の対応が批判を浴びた。15歳と言う年齢から被保護者として出場を認めた裁判所の判断は批判を浴びた。

IOCバッハ会長も15歳から17歳への年齢上げにイニシアチブを取るという。 

それでも環境に配慮したという。開会式のあり方、聖火台、セレモニー、トーチなどに工夫したというが、札幌市は参考にしたいという。

札幌市も五輪誘致で北海道を盛り上げたいのだろう。観光地の美瑛町などは消滅危機にある町だ。そんな街は北海道にはたくさんある。海外の観光客を呼び込みたいのだろう。 

しかし、前に市民にアンケートをとって参考にするといっていた。結果は報告しないというがどうだったのか。長野冬季五輪では誘致活動で不明朗なカネが動いたというが今もあいまいなままだ。

それでも札幌市民は誘致に賛成なのか。

緊迫するウクライナ問題は、プーチン大統領のマッチポンプか

 

緊迫するウクライナ問題を新聞報道内容から見ると、どうもロシアのプーチン大統領のマッチポンプではないかと思うようになって来た。プーチンの独断先行に欧米諸国が振り回されている感じだ。しかし、考えられているようなウクライナ侵攻が始まると大変な事態になる。 

プーチン大統領は武力による威嚇行動で何を得ようとしているのか。 

国内では経済は疲弊し、人気もかげり気味、民主化リーダーを抹殺し、民主化運動を抑え長期政権の基盤を強化するには外交で点数稼ぎする必要がある。

それが国境周辺でのNATO拡大の阻止、欧州経済への歩み寄りのEU化の阻止にあるのではないか。

そのきっかけが、ウクライナ東部の政府軍と親ロ派の紛争だ。ウクライナ政府軍が侵攻しようとしていると批判すれば、ロシアがウクライナ侵攻を企てていると応酬する。

ウクライナは今、NATO寄りと見るが、クリミア紛争以前はウクライナのNATO加盟賛成は20%、反対80%だったが、今は賛成50%以上、反対20%でプーチンが騒ぐ前は目新しい動きはなかったが、クリミア半島占領で逆の結果になったという。ロシアの試みは逆効果になったというのだ(朝日新聞2022.2.21 「ロシアの試み東西分断に「逆効果」 ウォロデイミル・フェセンコ氏」。 

プーチン大統領の個人的ご都合主義に振り回されている欧米外交ではないか。中国の習主席も同様で、独裁長期政権を目指す政治基盤強化の一環ではないか。

2022年2月20日日曜日

いまだ借金してでも財政出動?:MMT経済理論は素直には納得いかない

 

自民党議員の有志が「経済再生のために財政出動せよ」と議員連盟を作ったという。投資先が見つからず、企業は内部留保、土地や株に投資しバブル経済、日銀の口座に溜まった預金を吐き出させるためにマイナス金利など四苦八苦している現状をどう考えるのか。

金利をゼロにしても設備投資は増えず、量的緩和策でも貸出量は冷えず、物価も上がらない。経済の質が変わったのではないか。 

経済指標を見ると日本はあらゆる面で他国に遅れをとっている。賃金はここ30年たったの4%の伸びで韓国に抜かれている。物価上昇2%を掲げるも素すでに9年未達、異次元の量的緩和も欧米中央銀行が縮小、利上げに向かっているが日銀は継続だ。各政権が「脱デフレ」を目指すがいまだ達成せず、欧米は5~7%のインフレで利上げで押さえ込もうとしている。 

米国が利上げすれば他の追随、日本だけが乗り遅れドル高、円安が日本経済を襲ってくる。今も円安で原油高、輸入原材料の高騰で生活に大きく影響してきている。 

悪い円安、物価上昇だが物価上昇率に見合う賃上げの必要が出てきた。 

米国では株主第一の経営から関連会社、従業員優先の経営を目指している。新しい資本主義だ。 

今、わが国の一般会計は107兆円を超え、税収も伸びているがまだ、赤字財政で国債発行に頼っている。 

一方で財政再建も急務だ。25年にPB黒字化と言うが、予測では赤字だという。IMFからは財政健全化を要請されている。海外では赤字財政をGDPの3%以内にコントロールしているが、日本は15兆円(GDP500兆円として)の約3倍だ。

そんなときに「赤字は気にするな。今こそ、財政出動だ」と言うのだ。自民党有志による議員連盟は、「政府の借金の国債を国民が買う。国民から見れば資産、足せば相殺されてゼロになる」という(朝日新聞2022.2.20 社説「足したらゼロ」は疑わしい)。 

この考えはMMT理論から来る、「自国通貨発行権のある国は赤字が積みあがってもインフレになるまで赤字で良い」と言う考えだ。ただ問題は政府の支払い能力に限界がないという点は批判の的だ。行政サイドは批判的だし、クルーグマン教授も財政出動は必要と言うがMMT理論には懐疑的だ。 

日本の国、地方合わせての借金は1000兆円を超え、GDP比200%を超えて先進国一悪いことは分かっている。しかし海外には資産もあるり、約600兆円とも聞いたことがある。GDPの80%というとそれほど心配することはないだろうが、本当のところはどうなのか。 

都合のいい理論を持ち出して巨額な借金を正当化するのは問題だ。

ウクライナ侵攻はあるのか:バイデン、プーチン両大統領の神経戦か、現実になるのか

 

バイデン大統領のいう16日は無事に過ぎたが「プーチンはウクライナ侵攻を決めた。キエフ周辺」と言う。入手できる情報を積極的に公開し、プーチン大統領の行動を早めにけん制する方針のようだ。 

プーチン大統領も先読みされてはやり難いだろうがウクライナ周辺に展開するロシア軍は19万人に達するらしい。黒海にもロシア軍艦を派遣、一部で撤退の動きとして戦車を鉄道車両に載せるシーンが報道されたが、大きな撤退の動きはない。 

米国は撤退を否定する。 

プーチン大統領は侵攻を決定したというが、外交での解決の道も残されているのか。プーチン大統領は各国首脳と会談しているが、どうも自分の考えを主張しているようだ。 

テレビでプーチン大統領と外務大臣の会見が報道されていたが、外務大臣は「侵攻はない」と断言する。ロシア政府内でも考えが統一されていないのか。プーチンの独断での動きなのか。 

G7, G20も黙って入られない。頻繁に外相会談を繰り返し、「万一の時は経済制裁で応じる」ことになったようだ。 

ウクライナの人はどうしているのか。ロシアに近い地域から遠い地域へ避難したり、国外に非難しているようだ。 

ウクライナのゼレンスキー大統領も欧米首脳・閣僚が集まるミュンヘン安全保障会議に出席し「国際社会の安全保障のための貢献」としてウクライナへの経済的、軍事的支援を訴えたという。

ウクライナへのロシアの侵攻情報で、ウクライナはEU, NATO寄りの動きを助長しているようだが、これが一番プーチン大統領の心配事ではなかったのか。ロシアの安全保障を考えるとウクライナのEU, NATO 化は絶対に避けたいのだ。

小競り合いも出てきた。ウクライナ政府側が掌握している地域で親ロシア派が攻撃を仕掛けたという。ロシアが侵攻の「口実作り」に何かやろうとしているのではないかと誰だって考える。 

でも、万一侵攻すれば犠牲者5万人、500万人が難民になるという報告がある。プーチン大統領のご都合主義で多くの難民を出して良いのか。批判されるべきだ。 

ソ連邦が崩壊してから多くの国がEUと接するようになり疲弊したロシア経済よりEU経済に期待するところが大きい。EU寄りが進むのを警戒しているのだ。それがNATO加盟にもつながる。 

今の社会主義、専制主義政権は力で民主主義派をねじ伏せ、指導者を隠すことにより成り立っている。中国もそうだ。だから指導者に何かあると命にかかわることになる。プーチン大統領も習主席も必死なのだろう。 

私も先にウクライナは「中立」を目指したらどうかと言ったことがある。フィンランドのように。 

しかし、朝日新聞(2022.2.20)の「ロシア、EUとの接近警戒 考/論」でパリ第2大学研究員アメリ・ジマさんによるとウクライナのフィンランド化は解決にならないという。今フィンランドはEUに加盟し、吟じ的にはNATOと密接な関係になるというのだ。 

今まで大して注目もしなかった国々に目をやるようになった。ルーマニアには米軍が1000人、ポーランドには米軍4700人、ドイツ軍300人、英軍350人、リトアニアには独軍350人。

今新聞は一面がロシアの侵攻、北京冬季五輪の成果でにぎわっているが、後数日で北京冬季五輪のニュースは一面から消える。

 

2022年2月19日土曜日

グテーレス国連事務総長の寄稿「グローバルな意思決定、手詰まり状態」に思う

 

地球温暖化問題、新型コロナパンデミック、南北格差そしてウクライナへのロシア進攻の危険など私たち人類が作る出した問題は私たちが解決すべき一蓮托生の運命にある。 

そして今、世界を脅かしている問題にロシアによるウクライナ進攻の危険だ。英仏独そして米は外交により何とか戦争になるのは避けようとしている。日本の岸田総理もプーチン大統領と電話会談した。 

こんなときに一番頼りにならなければならないのが国連の安全保障理事会だ。17日の国連安全保障理事会に米国はブリンケン国務長官、ロシアはセルゲイ・ベルシー人外務次官が出席し、米国がいろんな情報からロシアのウクライナ進攻のために準備は整えていると主張すればロシアは「緊張を高めるもので危険だと米国のシナリオに反論したようだ。ブリンケン長官は「戦争を始めるためにここへ来たのではない、戦争を避けるためだ」と主張する。 

こういうときに調停に乗り出すのが国連だが、何の働きかけ、動きも見当たらない。やっている会議の開催だけだ。決議文を出すのもすんなりは決まらない。 

そんなときのグテーレス国連事務総長の朝日新聞への寄稿文だ。誰が見れも国連が機能を果たしていないと思うので読んでみた。 

事務総長は「グローバルガバナンスは世界が団結すべきときに失敗している」と言い2つのことをあげている。一つ目は権限を持つ国際組織、国連安保理事会のように分断により無力化、非民主的だという。 

2つ目は、外交政策が国内政治の投影になりがちで、国益が世界的利益に勝っていることを挙げている。 

正論ではないか。国連など国際機関が機能不全で解体し、新しく構築しなおす必要がないか。国連から脱退する国はないが、米国のように負担金の納入を嫌がっている。日本だって負担金は大きいが、権限はない国なのだ。 

安全保障理事会が機能していない要因に米vs中ロの構図がある。しかも中ロは今注目されている国際紛争の当事国だ。批判決議が上がってもお互いの拒否していれば何の役にも立たない。「専制主義vs民主主義」の戦いだ。お互いに自国の安全保障を口実にする。 

アジさ、アフリカ諸国が国連に加盟するので新興国の議席が増える。だから国連組織で活動しようと思うと、こういったアフリカ勢へ働きかけ支持票を得なければならない。当然に見返りにカネが動く。経済支援にかこつけての表の獲得競争だ。 

国際機関での発言力を高めるには出資金を多く出し、トップの座を目指すことだ。中国の手法がこれだ。新型コロナでバンデミック対策が遅れたのは中国の意向を汲んでWHOトップのテロドスさんがエチオピアでの中国の経済支援に答えたためだ。 

地球温暖化対策では先進国vs新興国の戦いだ。新興国は先進国から経済支援の名にかけた金の分捕り合戦だ。これじゃ対策にならない。 

グローバルゼーションも見直し時期だ。理想的といわれたEUも英国が離脱した。同一経済圏としても自由の行き来も自国の政策が活かせないことで綻び始めた。 

その裏をかいて、中国は一帯一路構想でアジア、アフリカに経済支援と銘打って経済支援に乗り出した。債務返済が難しくなると港周辺の地域を99年間借用できることになるらしい。

一方、遅ればせながら米国と同盟国は「開かれたインド太平洋」構想を打つ上げ対抗している。

自国安全保障、領土問題では自国第一だ。中国、ロシアがそうだ。さらに多国間交渉から二国間交渉でアメリカの利益を守ろうとしたトランプ前大統領もいるが、バイデン大統領は多国間交渉に軸足を変えたが、米国内ではいまだ賛同者が多いという。 

グテレス事務総長は不公平、不平等、不信、人種主義、差別はあらゆる社会に暗い影を落とすが、我々は声を上げて火を消し止めるために行動する義務があると指摘する。

まず、中国やロシアが世界的利益のためでなく、国益を優先して行動する限り望めないことだ。

国連に変わる新しい組織の構築を考えるべきではないか。