2022年7月20日水曜日

こども家庭庁は旧統一教会の家庭崩壊、2世問題に対応できるのか

 安倍元首相襲撃死事件で山上容疑者の主張がSNSで明確になってくるに従い、以前にも問題になった旧統一教会の存在が大きくなった。山上容疑者は母の入信、巨額な献金で家庭崩壊したことを恨み、旧統一教会への対抗心が激しくなった。トップ殺害も考えたが無理とわかり断念した。

山上容疑者が調べていくと旧統一教会と日本政界の結びつきが強いことに気が付いた。メデイアの報道でも自民党議員を主に約15人の政治家が関係し、下村、萩生田、井上、加藤議員らが明らかになった。勿論、岸さんの時から安倍さんは、イベントにメッセージを送ったり、票獲得で大きな関係を持っていた。

驚いたことに旧統一教会の教えは「日韓友好」「世界平和」、「南北統一」を掲げ今でも納得のいくテーマではあるが、それ以上に政治面では「憲法改正」「集団的自衛権の行使」「非核三原則」など清話会(安倍派)に近い政治課題を訴えている。

山上容疑者の蛮行は容認できるものではないが、旧統一教会のトップではなく、安倍さんにターゲットを絞ったことは当然の結果か。

19日のテレビの情報番組で山上容疑者の手紙が公表されると、著名なコメンテーターが「ただのマザーコンプレックスではないか」とコメントしたのには違和感があった。テレビ局もおかしいと思ったのか、それ以降このコメンテーターに話を振るのはしなかった。

有能な青年がこのような凶行に走ったことは残念で仕方ない。保険金で兄や妹を助けるために自殺を図ったという。

周囲に相談できる人、理解し対応してくれる人がいなかったのか。

新しくできた「こども家庭庁」が両親家族の入会、家庭崩壊、2世問題で対応できるのか。社会問題として今も存在し続ける旧統一教会問題に取り組む政治が必要なのだが、今の政治家では票獲得以外に何もない。

そんな時、朝日新聞(2022.7.19)「元首相 銃撃 今問われるもの」で社会学者の宮台さんが「「寄る辺なき個人」包み込む社会を」で重要な提言をしている。

曰く「過激な主張の宗教団体に吸い込まれたりしないで済む暮らしを送れるように、互いに声をかけあう人間関係を見の周りで築く実践を粘り強く続けないと事件はまた起きる」と。

容疑者のような寄る辺のなき個人を一人でも多く社会に包摂することが大事なのだ。

今、子供問題では児童相談所、教育委員会などがあるがなかなかうまくいっていないようだ。同じような失敗を繰り返している。また民生委員も相談に乗っている。

山上容疑者の凶行は決して許されるものではないが、「民主主義への挑戦」ではない。政権や自民党は民主主義への挑戦とあおって自分たちの都合のいいように政局運営をやっているが、国民が騙されてはいけない。


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