非伝統的金融政策、異次元の量的緩和を続けて8年、その出口問題はどうなるのか。物価高、金利差、利上げ、円安、国債市場、ポスト黒田など日本経済に大きく影響する。国債下落で日銀の債務超過、倒産があるのか。
安倍政権時、アベノミクスの今後を問われ、安倍さんは「私の任期中にけじめをつける」と言っていたが、政権時は何も言わず誰かがアベノミクスに言及するとけん制する発言が目立った。
しかし、530兆円と言う巨額の国債を日銀が保有することによって緩和政策の見直しに言及しようものなら国債に影響する。欧米の中央銀行が緩和縮小、利上げに移る中で日銀は「緩和維持」しか手段がない。
今回の参院選で立憲民主の泉さんが「物価高」対策を訴えたのに対して岸田総理はロシアのウクライナ侵攻による原材料、エネルギー価格の上昇による物価高を主張した。
一方、欧米がインフレ防止のために利上げに転換しゼロ金利を守る日本と金利差が生じ、円安が物価高を招いている。米国は9%を超える物価上昇で今後さらに利上げが進めば金利差は広がる。
今物価高対策で日本が打てる手は量的緩和策を縮小し、金利を上げることではないか。しかしそれは出来ないのだそうだ。
国債市場での国債の下落は日本経済に大きく影響するし、日銀の経営にも影響する。債務超過になるのだそうだ。
日銀は倒産する危険があるのか。以前、そういう質問があった。日銀は資本金1億円だ。普通の企業だと倒産もあるが、政府と一体だから心配はないということだった。
日銀オ舵取りは難しい。量的緩和策を推進した黒田総裁に任期が迫っている。先の政策委員の交代時には岸田総理はリフレ派ではなく正統派の専門家を日銀に送り込んだ。恐らくリフレからの転換だろう。安倍さんもいなくなった今、岸田総理の思うような人事が出来るか。
思い切ったアベノミクスの検証で国際金融世界で金利差にどう対応するか。
借金が1000兆円超え、対GDP比200%だ。それでも日本経済を支えるために政府は財政出動し赤字国債を積み増し、PB黒字化も期限を消した。自民党内でも保守派は財政出動、リベラル派は財政健全化だ。
多額の借金についても国会で十分に審議されていない。いろんな考えがあるが国会でしっかり議論すべきだ。
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2017.5.27掲載
始まったか安倍総理包囲網 yamotojapan.blogspot.com/2017/05/blog-post_27.html
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