2018年3月29日木曜日

今日の新聞を読んで(145):南海トラフ巨大地震は近いか、「ゆっくり地震の」解明

朝日新聞2018.3.29

三重県沖で発生している2種類の「ゆっくり地震(スロースリップ)」は同一の地震であり、三重県沖~高知県沖~宮崎県沖の南海トラフ巨大地震の想定域に広く発生していることが海洋研究開発機構などの調査で解明できたという。

2つのゆっくり地震の一つは数日から数週間でのゆっくり地震で三重県沖では20112016年までに8回発生、2つ目は数十秒から百秒の周期の「浅部超低周波地震」で高知県沖から宮崎県沖に欠けて頻発しているという。

「ゆっくり地震」では岩板がゆっくり滑るので大地震につながる歪みが部分的に解消されるので良いことだと考えていたが、一方で周囲では逆に歪みが貯まる領域が出来、大地震の危険もあるというのだ。

確かにゆっくり地震の重要性が高まっている。あの3.11東北地方太平洋沖巨大地震も北海道の方から「ゆっくり地震」が南下し止まったところが巨大地震に震源になったのだ。

一方で、「ゆっくり地震」が止まったので警戒していたが未だ発生していない富士川河口断層がある。ここで地震が発生すると太平洋ベルト地帯での輸送網の重要地帯だ。日本経済への影響は無視できない。

ところで、この南海トラフ沿いの「ゆっくり地震」が止まったところが巨大地震の震源になったら東海地震、東南海地震、南海地震、日向灘地震と34連動すると巨大な被害が想定される。津波の高さは最高で34m、高知県では沈んでしまう町もあるのだ。避難計画、避難設備も完備されてはいないだろう。

もう一つ気を付けなければならないことは、富士山大噴火にもつながる恐れがあるのだ。

17071116日に始まった富士山大噴火(宝永噴火)の20日ほど前に東海道沖~南海道沖にかけて大地震が発生していることだ(「火山災害の研究」損害保険料算定会 平成99月)。

富士山が噴火して23時間後に東京に火山灰が降り始め首都圏の機能がマヒする事態になるのだ。

要約すると、「三重県沖、高知県沖~宮崎県沖にかけてのスロースリップ地震が止まる」→「南海トラフ巨大地震発生」→「富士山大噴火」というシナリオも考えられるのだ。南海トラフ巨大地震の前に富士山大噴火が起きるかも知れない。

火山噴火、地震は連動しているのだ。朝日新聞2018.3.29の科学「二つの「ゆっくり地震」同じ現象の可能性」は重要な情報を与えてくれた。

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