2018年4月16日月曜日

米英仏vs中露:常任理事国がこんな事でシリアなどの紛争を解決出来るか


また肝心な所で米英仏vs中露の国連安全保障常任理事国のエゴが出て来た。こんな事でシリアを初め世界の紛争を解決出来るのか。国連が仲裁案を出しても自由主義国と社会主義国の主導権争いで拒否権を行使されれば国連は無力になる。

中露にとっては世界の平和維持など別物なのだ。その証拠にクリミア半島の併合、南シナ海の人工島建設など隣接国とトラブルを起こしている当事者ではないか。

自分のエゴで国連憲章に違反する好き勝手はことをやりながらシリアのミサイル攻撃では安保理の承認を得ていないとか、OPCWの調査を受ける時間はあったと米英仏を批判する。

こういった中露の独裁政治が長期化し国内では信じがたい人権問題を抱えているのだ。

今、世界の安全を維持しようとする「世界の警察官」的存在をアメリカに期待することが難しくなって来た。トランプ大統領は17年間に中東の平和維持ために7兆円もの巨額な資金を使っているが成果がないと2000人の米軍人の撤退を発表したばかりだ。

このことがシリアでサダト政権、ロシアを勢いづかせたとみられている。

今回の関連国の主張を新聞から拾ってみた。

米国は勿論主導者だ。化学兵器を使ったことは独自調査で確認している。攻撃に先立ち中露などに説明、説得したが拒否権を行使されうまくいかなかったという。

英国は非人道的行為だと批判、背後で支援しているロシアとはスパイ問題で外交官追放をやっている。

フランスも犯罪者を守るための国連憲章ではないと中露を批判する。

ロシアは専門家による調査が終わっていない。「侵略行為」と批判、既に6回も拒否権を行使し制裁の妨害をやっている。

中国は、国連憲章に違反、安保理の承認も得ていない。他国の権利を侵害しているというのだ。

中国はどうしようもない国だ。ここで言っていることをそのまま習主席に返したい。

シリアの状況も厳しい。アサド政権側は60%を掌握、クルド人30%、残り10%を反政府軍が握っているのか。国連の和平協議には参加しないがロシアの和平協議には参加しているらしい。

アサド政権側が有利である事は分かるが収束の展望は開けていない。テロリストと思われるアサド政権、ロシアが米英仏に対してテロリストと叫んでいる。政治体制が違えばそういうことも言えるのか。

内紛のある国の指導者は自国民が国外に逃避したり、住居を破壊され苦しい生活を強いられていることをどう思っているのか。国民のことを第一に考えるのであれば何をすれば良いのか分かっていないのか。あるいは支援してくれる中露のエゴに惑わされているのか。

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2018.4.15掲載
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