2018年4月28日土曜日

安倍総理は「膿を出し切る」という、その膿は安倍総理自身である事を分かっているのか


安倍総理は今の続く不祥事に「膿を出し切る」と他人事のようなことを言っているが、その「膿」とは自分自身の事であることを分かっているのか。今の国会の空転、官僚達の不祥事、行政の根幹を揺るがす数々の不祥事の原因は誰だって安倍総理自身と見ているのだ。

行政のトップとして責任を感じているのなら「膿」である自分が引責辞任し心機一変やり直すしかないのではないか。今の政局は「信用できない安倍総理」の「他よりはマシな政権」に頼っているから不祥事が出る度に支持率は下落し20%台後半だ。

こうなっても内閣支持率は30%台前半だから内閣支持率+政党支持率が50%台だとすると危険水域に入ってきた事になる。

引責辞任を避け、膿を出し切るには安倍総理自身が相当の覚悟を持って進めなければならない。国民はそれを許すのか。

森友、加計問題は欲深い安倍総理の悪友による利権あさりで真相究明にほど遠い。柳瀬元首相秘書官、谷秘書、昭恵さん自身も国会招致に協力しなければならない。

財務省の文書改ざんも佐川さんだけの責任ではない。民主主義の根幹を揺さぶる事件とは言え真相究明にはほど遠い。

いずれも安倍総理に起因し、忖度行政を強いる結果発生した事案だ。財務省の最高責任者である麻生さんだって「昭恵さんに始まる事案」と認めている。安倍さんのために何故、とばっちりを受け引責辞任を強いられているのかという考えだろう。

働き方改革の裁量労働制は法の目的に反して一般労働より過重労働になり、批判が出ている。急ぐ厚労省はデータを不正に使用した結果、裁量労働制枠拡大は削除された。

国会審議では一般労働より労働時間が少ない。多様な働き方に対応出来るなどメリットを主張していたが経団連の要望にも応えることが出来なかった醜態を演じた。

自衛隊による日報隠蔽は酷い内容だった。シビリアンコントロールが機能していなかったことを大臣自身が認めたのである。防衛省は安倍総理のサプライズ人事で女性を大臣に送り込んでいることに我慢できないのではないか。駆逐艦にハイヒールを履いて乗り込む姿に唖然としただろう。トランプ大統領も女性防衛相を批判していた。

最高指揮官、任命権者として安倍総理の責任は大きい。

野党による麻生財務相の引責辞任の要求は安倍総理は認めているが麻生さんが頑として首を縦に振らない。麻生vs官邸の戦いだ。

文書偽造など続く官僚の不祥事は内閣人事局が問題なのだ。高級官僚の人事が一手に官邸に握られている事に忖度政治が始まった。制度自身は良いとしても安倍政権はこの制度を悪用しているのだ。

日銀の異次元の金融緩和策も安倍総理の意向が大きく影響し緩和縮小、出口戦力が描けない。まず「2%物価目標達成」を安倍総理は条件にしているが、先進国で達成出来なかった2%物価目標を安倍総理が達成したいエゴでしかない。何とか達成しようと亜流経済学者のリフレ策に乗ってしまった。

何とか脱デフレを目指すには今までやったことのない金融政策の採用になったのだろう。非伝統的金融政策と言われる。

アベノミクスはその成果が行き詰まったママだ。市場にカネを流し経済は好転、円安、株高に移行はしたが長続きせず、見直しが要求されている。「アベノミクスの成果を津々浦々まで」「アベノミクスを加速し」など威勢の良いことを言っているが巷間では見直し、破綻が言われている。

片棒を担ぐ黒田・日銀総裁も直にアベノミクス見直しとは言えず、2%物価目標達成時期を明記しないようにした。密かに緩和縮小に向かうのだろうが安倍政権への信頼下落を最小限に食い止めようとしている。

得意とする外交もトランプ大統領頼みが今回の米朝会談を控えはっきりしてきた。トランプ大統領との親友関係も経済では通用しない。貿易摩擦は別問題なのだ。何のために政府専用機を2機も飛ばして何度も往復するのか。

対北での拉致問題もトランプ大統領に頼むしかない。安倍総理は横田さんを見舞うパホーマンスしか出来ないのだ。

安倍総理念願の憲法改正も求心力低下で国会審議も危なくなってきた。自民党は安倍私案を提案しようとしているが自衛隊明記も問題がありそうだ。国民の半分は「急ぐ必要はない」と言うのだ。安倍さんの本音は「自分が最初に改正に手をかけた」という実績が欲しいだけだ。

安倍総理は一強独裁政治を築いてきたが、今はその面影もない。憲政史上最悪の総理の汚名を被りそうだ。

トップダウン政治もバカがやってはいけない。ポスト安倍を狙う岸田さんはボトムアップを狙う。「膿を出し切るには安倍総理の引責辞任しかない」。問題の張本人が居座っていては誰も何も言えない。安倍総理は昭恵夫人が国会招致されるのをけん制するために居座っているとしたら哀れな人間だ。



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