2018年4月18日水曜日

日米首脳会談:トランプ大統領頼みの安倍外交が見え見えだ


17日、日米首脳会談が始まった。何かあるとトランプ大統領(米国大統領)に頼み込む安倍外交(日本外交)の筋が見え見えで世界の笑いものにならないか。やっぱり他国の口添えではなく日本独自の外交カードが必要だがうまくいかない。

今回もトランプ大統領と北問題で圧力強化の一点張りだった日本が、トランプ大統領が対話に方針転換した。梯子を外された感じの安倍総理は急きょ日朝会談を模索したが北からのいい動きはなく、急きょ米朝会談に臨むトランプ大統領に拉致問題というと特殊テーマを提起してもらうことにしたらしい。

国会開会中でもあり、かつ自分が係ったと疑われている加計問題とそのキーマンにのし上がった柳瀬・元首相秘書官も同行しての急ごしらえの首脳会談だ。

トランプ大統領も貿易では「日本は何年も米国に打撃を与え続けた」と非難しつつも外交での経験は浅く、安倍総理の知恵を借るしかなかったのだ。北でも苦労しているので話し合いに重要性はわかっていたのだろう。今までも就任前に飛んできて挨拶してくれた。

ところが、今までの会談とは違って2人の表情はかたい。笑顔も苦笑いだ。「ほほえみ外交」を批判し、批判された関係で固いのだろう。

テレビニュースで拉致問題を提起することを了解されたらしい。どんな格好になるのか。「12人のうち8人は死亡、4人は入国せず」と一度は回答し、また再調査を約束しながら何が気に食わなかったのか、中断したままだ。

おそらく安倍総理がトランプ大統領に頼み込み提起されたことは重々承知しているだろうから金委員長も「聞いておく」程度ではないか。米国だって北に旅行した大学生がひどいリンチを受け死亡する人権問題がある。厳しき対応を迫ってもいいはずだ。

日本は特に東京オリンピックでの南北統一チームの参加構想がありIOCのバッハ会長も乗り気だが先日小池都知事が「簡単にはいかない」とコメントしていた。南北融和を強調されても日本には拉致問題、人権問題が高い壁で存在するのだ。
一方、核・ミサイル廃棄は米国、日本にとっても重大関心事だ。統一歩調が取れるだろう。

北は「金体制の安全」が前提になると言い出したが、テロ独裁国家、人権蹂躙を極める金委員長の政治体制を世界は認めることができるのか。韓国の国民も北の政治体制を残したまま南北統一を承認できるのか。「血は思想より濃い」というが、東西ドイツの統一のようはいかないだろう。

さらに、合意の形式も包括的か、段階的かの違いがあるだろう。北は段階的合意でその都度制裁解除、経済支援を要求しているようだが、この方式にはアメリカが過去に失敗している。北が要求ばかりかなえて途中で破たんさせたことがある。

だからアメリカは最初から包括的合意を要求するだろう。当然の話だ。それでも難癖をつけて破たんさせることぐらい北は慣れている。

昔、福沢諭吉が「北は約束を守らない」といったことがあるが拉致問題ではその通りになっている。

他国からの支援がなければやっていけない小国の北が大国のアメリカを相手に同等な立場で話し合いを要求している。中国、ロシアを背後に優位に展開しようとしているのは見え見えだ。

シリアと同様に北でも米英仏vs中露の構図が働くとすれば南北融和、合意など考えられない。

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