2018年4月4日水曜日

今日の新聞を読んで(146):北の核・ミサイル廃棄はリビア方式?


北が核・ミサイル廃棄の手順としてリビア方式を提案するらしいが、大丈夫か。父親である金正日主席は「リビアは核を廃棄したことで失敗した」と言ったことがある。更には「北のような小国は常に騒いでいないと忘れられる」とも言ったことを思い出す。

米朝会談を前に北の核・ミサイル開発廃棄は本気かどうかが疑われるが、韓国の政府高官はリビア方式が参考になると言いだした。米国のボルトン次期大統領補佐官も「米朝首脳会談が実現すればリビアと似た議論になるだろう」との発言が報じられている。

リビアはブッシュ大統領の時代にカダフィ大統領が大量破壊兵器の放棄を確約し、その後約3年にわたって段階的に米国の制裁解除や外交関係の回復を勝ち取った。唯一の成功例である。

金正恩委員長も「段階的で同時並行的処置」を言っているので対応が進むうちの経済制裁の緩和など見返りを要求することは十分に考えられることだ。

しかし北は核廃棄の約束事をことごとく破って来た経緯がある。冷水塔を破壊したかと思うと新設したし、IAEAの監視団も国外退去させた事もある。

米朝会談で合意されたとしてもその後の事務レベルでの交渉が大変だ。何時豹変するかも分からない。

特に亡くなった金正日主席が核兵器の開発に関連し「核を放棄するとリビアのようになる」と警告したことがある。本音は「核放棄を約束してしまえばアメリカの好きなようにされる」と言う事ではなかったか。

更に「北朝鮮のような小国は常に騒いでいないと忘れられる運命にある」とも警告していた。一旦廃棄するとそれで終わりだが、常に核開発を言っていればアメリカのような大国も相手にしてくれると言う事か。

おじいさんの金日成、お父さんの金正日主席を参考にしているという金正恩委員長が何時考えを変えるか。

対北朝鮮の核・ミサイル廃棄は気を緩めることも出来ない交渉事であるが、今回は経済制裁で国民は困窮生活を強いられている。崖縁に立った金委員長の判断なのか。


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