2019年3月25日月曜日

難しい金融政策の舵取り:世界経済減速で財政赤字、インフレも容認しなければならないか


欧州経済の混乱、中国経済の減速、アメリカの財政赤字など経済リスクが高まる中で中央銀行の金融政策の舵取りは厳しくなってきた。経済成長路線を進めるためには財政赤字を伴う財政出動、2%物価目標へのインフレ容認を覚悟しなければならないのか。

25日の朝、テレビニュースは株価が大幅に安くなっていることを伝える。欧州経済の影響でアメリカが460ドル下げたことで日本も20900円台から始まったという。

世界経済は減速の見方が大きい。それでも影響となると下振れリスクを小さく見せようとする。

新聞報道で動きを拾ってみた。

FRBは金融政策の正当化に向け利上げと保有資産の縮小をやってきたが世界経済の減速リスクから利上げは19年度取りやめ、20年度の1回、政策金利は2.25~2.5%とし2.5%で打ち止めのニュースもあった。

でも米国にはいろんな問題を抱えているが今のところ堅調と見ているが、欧州、中国の成長減速が米国にも波及すると見ているのだ。

ECBは利上げを見送り0%政策金利を継続するらしい。

日銀がどうか。2%物価目標まで量的緩和を継続、長期金利0%の政策を取っている。欧米の利上げ中止は円高になり日本企業にも影響は大きい。輸出、生産面で減速するとみているが日銀は中国経済は後半には年後半には回復、欧州も下振れリスクは小さいと見る。

この見方は日銀への追加緩和の期待をけん制するためだろう。正直言って日銀に追加の金融政策としては打つ手がないのだ。

一方、FRBは利下げもあるだろうし、再び量的緩和に向かう可能性も出るだろう。

2%物価目標は頑なにインフレを目指すものであり、行き過ぎればスーパーインフレで処置のない事態になりかねない。専門家は否定するが肯定する専門家のいるのだ。

経済成長が停滞することを回避するために今は財政出動するときと主張する専門家もいるが、財政出動しても経済は成長せず、税収増にはならず赤字財政を積み増すだけだ。安倍政権でも財政は赤字の積み上げなのだ。今、日本は1090兆円ともいわれ、対GDP比245%、先進国一悪いのは相変わらずだ。中国は255%と言われる。

やっぱり、インフレ、財政赤字を覚悟しなければならないのか。

赤字財政国を中国が狙ってくる。投資することにより中国の立場をごり押しするのだ。G7メンバーのイタリアが「一帯一路」で覚書に署名したという。ECではギリシャも中国に頼っている。G7は警戒するだろう。

イギリスはメイ政権がEU離脱で混迷している。6月の離脱を12月まで先送りするらしい。離脱案がEUは勿論、英国内でも反対が多くデモが起きている。既に工場もイギリスでは閉鎖している。

フランスもマクロン政策に批判のデモの規模が大きくなっている。ルノー、日産の経営統合問題も日産が態度を硬化するとルノー、日産、三菱の連携にも影響しフランス経済に影響が出るためにルノーが軟化しているとも見方もある。

日本は、統一地方選で安倍総理はアベノミクスを掲げて地方にも恩恵が行き渡るよう訴えるらしいが6年間の続けるアベノミクスでも変わらない。思い切った政策変更が要求されるのではないか。





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