2019年3月31日日曜日

今日の新聞を読んで(233):米・海兵隊という組織を維持するために在沖海兵隊は必要なのだ


アメリカが海兵隊組織を維持するために沖縄に駐留しているのだ。私たちは「米軍がいれば安心」「その抑止力に期待」と考え在沖海兵隊を容認し、一方で遠く中東有事の際は出動する事態は知っていたが、朝日新聞(2019.3.31)の「「在沖海兵隊 海外に年100日超」で実態が明らかになった。在沖海兵隊は米国の世界戦略のために存在するのであって当然に日本防衛が主力ではないのだ。

今、沖縄は普天間返還は当然としても辺野古移設で政府と県が法廷闘争中だ。県民投票の「NO」にもかかわらず安倍政権は移設工事を強行している異常事態なのだ。

朝日新聞によると、年に100日以上、多いときは160日も海外で訓練したり紛争地へ派兵され沖縄を離れているのだ。

当然に沖縄駐留の意味があるのかということになる。

アメリカ政府も以前に在沖海兵隊の是非を検討したことがあり、其のときの米政府の高官が朝日新聞のインタビューに答えていたことを思い出す。

その高官は沖縄の基地は狭いし、駐留する規模の小さい。有事の際はグアムは米国本土から出動すればすむ問題だとしているが、海兵隊という組織を維持するためのコスト的には沖縄駐留が一番安価なのだという。

そうだろう。基地は日米同盟で日本から提供される。米軍駐留費も駐留費負担が1968億円、防衛省外予算が1820億円で計3789億円、それに特別協定で1588億円が拠出されている。

にもかかわらずトランプ大統領は大統領選で全額負担しなければ撤退すると言ったが、最近は5割増額を提案してきた(朝日新聞デジタル 2019.3.12)。

キャンプハンセン、金武部ブルービーチ、伊江島、北部訓練場など沖縄基地は狭いので訓練のためにタイ、フィッリッピン、豪州、インドネシアまで出かけている。

隊員も6ヶ月ごとに本土から交代し沖縄で訓練した後、海上に出る訓練のパターンらしい。

これでは海兵隊の拠点はダーウィン、グアムでいいのではないかという考えも当然だ。

でも安倍総理は「日米同盟の抑止力、其の中核」というし、米軍の在沖海兵隊のトップは「有事の際の前方展開では即時に展開できるし、太平洋の玄関口にある日本は重要な財産」という。沖縄は地域で起きる人道危機に対応でき日本を支援したり守ったりするのには完璧な場所」という。

でも、有事の際の人道支援、日本を守ることも政治的色彩が強い。中国が尖閣問題で領海侵犯など脅威拡大を図っていたとき、オバマ政権はなかなか日本防衛に言及しなかったことがある。日本政府の強い要請で「尖閣は安保の範囲内」とコメントしたのは相当後になってからだ。日本外交にあまりかかわりたくないというのがアメリカのスタンスだった。

アメリカでも今は在沖海兵隊が必要だが、ゆくゆくは自衛隊に取って代わる必要があると説く専門家もいる。そのためには辺野古移設も必要なのだというのだ。

沖縄県民の犠牲の上に本当に日本は守られているのか、首を傾げたくなる今だ。米海兵隊という組織を維持するために在沖海兵隊があるということだ。

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