2019年3月28日木曜日

福島第一原発「廃炉」への第一歩は、トリチウム処理水放出で誠意ある話し合いか


福島第一原発の「廃炉」への一歩は、遅々として進まない漁業関係者とのトリチウム含有処理水の海洋投棄での誠意ある話し合いではないか。先に「核燃料デブリ」をつかむニュースが流れ、まだその程度かと思っていたが、その前に解決しなければならない大きな問題がトリチウム含有処理水の海洋放出ができるかどうかなのだ。

新聞報道によると、廃炉に向けた工事では広い作業場の確保が必要だが今、処理水をためておくタンク群で敷地が一杯なのだ。トリチウム排水は112万トンを950基のタンクで保管されているが137万トンまでは予定されているがその後は未定だという。

以前からトリチウム排水の保管が場所的にも大きな制限条件になるといわれていた。汚染地下水を減少させるために凍土壁を設けて原子炉建屋の下に入る地下水を遮断する工事もやった。

海洋放出に懸念を示す漁業関係者も地下水バイパス、サブドレンの排水は認めてきたという。

それでもトリチウム排水の処理が喫緊の課題なのだ。

新聞を読むと、うまくいかない理由に東電、政府と漁業関係者との間での不信感が大きいようだ。東電は本当のことを言わない、重要なことを隠している、政府も動きが悪い。さらには素人の福島の漁業関係者だけでなく全国的は議論をすべきではないかという。

確かにトリチウム排水は今、稼動している原発でも海洋に放出している。福島第一原発の排水のトリチウムによる被爆が人間の健康に影響を与える可能性はほぼないという(「福島第一 増え続ける処理水」読売新聞2019.3.27)。

そんな排水なのだが海洋放出で風評被害が心配されているのだ。折角いままで漁業関係者の努力で約15%までは回復したという(同上)。それがまたゼロに向かうのは耐え難いのだ。当然の話だ。

私も海洋放出したときのシミュレーションを知りたい。恐らく持っているはずだし、すでに公開されているかもしれない。以前、東京湾でセシウムが増えたという報告もあったような記憶がある。

放出地点からの拡散シミュレーション、海底泥の高さ別濃度、周辺の魚介類の蓄積状況、そして今稼働中の原発の周辺での同じ比較調査が必要だろう。

当事者でないので他人事であってはならない。福島第一原発の負の遺産は私たち国民の負の遺産なのだ。

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2019.2.16掲載
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