2021年9月1日水曜日

政局を読む(9):何故、菅総理は正々堂々と総裁選を戦えないのか

 自らの政権維持のためどの政局スケジュールが酔うのか、雁首そろえて作戦を練っている官邸関係者の様子が容易に想像できないか。何故、菅総理は名乗りを上げた候補者と正々堂々と戦わないのか。否、たたかえないのか。

下村政調会長は出馬表明していたが、下村ー菅会談で出馬を諦めた。新聞報道によると菅総理から「政調会長として経済問題に取り組まないか」「出馬なら政調解消を辞任しろ」と恫喝されたらしい。下村さんも今回出馬しても可能性は低く、将来のための名乗りだと考えていたのではないか。「あっさりあきらめた」のかどうかはわからない。

でも、党役員人事に手を付けるということになると、下村さんの政調会長はどうなるのか。功績を認めて残留か。

岸田さんは出馬会見で幹事長任期を「一期1年、連続3期」を提案し、自民党議員の中では高く評価された。菅総理は早速役員人事に手を付けると「岸田つぶし」、総裁選の争点回避を狙い岸田さんの反撃を阻止する対応だ。

自民党政権は安倍政権の時から野党の提案する政策を先取りする手を使っていた。

石破さんはまだ、出馬表明していないが、出馬するとなると菅さんはどういう手を使って妨害してくるか。

まずは推薦人20人が集まるかだ。推薦しないように手を打つのではないか。推薦人がわかれば、入閣の誘いとかスキャンダルの掘り起こしで抑え込む。

過去に文部次官が女子高生と援助交際をしていたことを彫り出して、文部次官の人間性を否定させる行為に出たこともある。

石破さんにも飴を与える手もある。しばらくの間閑職に甘んじていたことを考えると、新幹事長でどうだという手もある。

官邸に入れば内閣人事局制度を悪用し官僚をコントロールできるし、内調はスキャンダルの掘り起こしに役立つ。重要な人事に関わっては素行調査も大事なのだ。

菅さんだから品格など無関係に何でもやるだろうが、一度ぐらい正々堂々と戦ってはどうか。今回の総裁選はトップを維持する可能性は低い。

賢い総理であれば、辞退するのだが。

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