2021年9月10日金曜日

政局を読む(21):派閥力学働かず、安定なら岸田、変化なら河野か

 自民党総裁選の候補者が出そろいつつある。岸田さん、昨日宣言した高市さん、今日宣言する河野さん、まだ白紙か石破さん、出馬をやめた下村さん。誰を支持するか、各派閥ともに従来の派閥力学は働かず、派閥にトップはまとめることが難しいようだ。

さらには長期政権を築き、圧倒的多数の議席を占める言に功l労のあった安倍さんが意外に元気で自らの政策継承に余念がない。最大派閥の細田派をバックに支援を広げようとしている。細田派は混沌としている。

第2派閥の麻生派も河野さんの出馬をどう考えるかだ。何回も麻生、河野会談が行われているところを見ると派内は支持者で分かれている。でも派の最大課題は宏池会の復興ではないか。それを河野さんに頼る是非ではないか。

岸田派もトップが出馬しているのであるからまとまって推すべき時だろうが、これがまたはっきりしない。若手議員も抱えまとまりきれないのだろう。

石破さんは石破派の顧問だが、20人の推薦人を集めるのも苦労する小派閥で一時派を離れた経緯がある。ギリギリまで「様子見」を通すつもりだろうが、出馬せずにどうやって主流派に加わるかだろう。

要は、自民党内に安倍、菅、二階体制への反省がある。岸田さんは党内体制の改革の一つとして「一期1年、連続3期」を発表「二階潰し」にかかり、評判を得た。

総裁選は岸田、河野の一騎打ちとなるだろうが、高市さんも安倍さんや党内の保守派の支持でかなりの票を取るかもしれない。

結局は「安定なら岸田」、「変化を求めるなら河野」と言うことにならないか。

脱原発、女系天皇の是非、憲法改正、安倍さんの不祥事の扱い「政治とカネ」など視線の拡大を求めて従来の考えを修正する動きもある。

大事な政策課題だが、総理になっても精々2年ぐらいの任期に大きな動きができるか。ここは安定を求めて岸田でいかないのか。


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