2021年9月30日木曜日

派閥は必要悪か:今回も自民党総裁選を動かした派閥力学

 いつも政治を語るときに問題になるのが派閥の存在だ。同じ志を持ち政治を担っていこうとする人たちが集まるのが派閥だ。今回の自民党総裁選も若手議員の「選挙に勝てない」危惧から派閥の領袖がまとめようとしたがまとまらず、自由投票になった派閥が多いが、いざ、最後に誰かということになり派閥力学が働いた。

無派閥であれば何とかなるが、派閥に属しているとそうはいかないようだ。

本来派閥は同じ志のものを集め、育て勢力を広げ党役員、閣僚に人材を輩出することだったのではないか。盆、暮れには金一封が配られ、さらに選挙になると軍資金が配布され地元での選挙活動に役立てる。資金力のある派閥に人が集まる。

選挙に敗れて浪人しようものなら金銭的な助けを出す。

しかし、行き過ぎると「政治とカネ」の疑惑が出ている。代表的なのだ田中角栄さんだ。拘置所から出てきた角栄さんを田中家の門の中で大勢の著名な政治家が笑顔で迎えた写真は異様だった。

一時、派閥表示をやめようという動きがあった。政局になり報道するメデいアは困ったようだ。旧○○派と表示していたが、いつの間にか派閥表示に帰った。

政界の動きを見ようと思うとやっぱり派閥表示が役に立つのだが、勢力を増し主導権を握り私利私欲に役立てる派閥は考え物だ。

派閥にはいい面と悪い面がある。問題は運用次第だ。派閥力学を批判する野党だって雲散集合時のグループ表示がされているではないか。


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