2024年5月16日木曜日

リニア新幹線工事で水枯渇事例多発:工事に反対する前知事とその支持者らはどう判断するか

 土木公共工事での受益か、自然破壊や水資源などの損失か、その選択が大きな影響を及ぼす。ほとんどの場合が「工事ありき」で工事推進者の意向に沿う動きであるが、リニア新幹線の静岡区間は大井川河川での水資源や自然環境への影響が心配され反対が静岡工区の工事の着手ができずリニア新幹線の開業を遅らせている。

これは他人事ではない。多くな問題を抱えているのだ。

リニア新幹線では静岡県の北部の短い区間の地下を通過するために、駅の設置など静岡にメリットのある工事ではなく、逆に自然環境への影響が大きいと川勝前知事やその支持者は見ている。

もっと通過区間を南にもってきて、静岡県内にも新駅を設置すれば状況も変わっただろうが、難しい。

ところが、朝日新聞(2024.5.16)にリニア新幹線工事区域で井戸水や池などの水の枯渇事例が多発している。ほかに工事をしていないのだからリニア新幹線工事によるのだろうとJR東海は認めているという。それでも対策をしながら工事は進めるらしい。

水の枯渇は、工事区間が「破砕帯」に会い、トンネル内に湧出しているためだろう。黒四ダムの建設で有名になったが、工事前から専門家は指摘していたことだ。対策がないことはないが、難しい工事だ。

そのそもリニア新幹線設置の目的は何だったのか。東京―大阪をさらに短時間で結ぶ。南海トラフ地震による東海道新幹線が不通になったときの代替交通機関になると言われている。さらに首都圏の経済効果もあるのだろう。

利用者も増えるというが、80%近くがトンネルになるリニア新幹線を国民は本当に利用するか。人口も減少してくる。何か無理な計画ではなかったかと疑問が出てくる。破壊された自然、水環境は戻ってこないのだ。



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