2024年4月2日火曜日

M7.6,能登半島地震の復興を考える:復興遅れは「新しい町づくり」の難しさか

 

復興に大事なこと 人口減少
2024.4.1 NHKニュースypリ

3か月前の元日に能登半島を襲ったM7.6の地震の復興が遅れているという。毎日の新聞に出る記事は倒壊したままの家屋、復興遅れの被災地、住民らの動向、ボランティア活動などだがこの地域は高齢化、人口減、将来する消滅する町だ。したがって「新し街づくり」、復興計画には工夫がいるが、復興計画が遅れているということは、その難しさをあらわしている。

被災者、地域住民の復興要望に応えるのが行政だろうが、真剣に考えた方がいい。一番の問題は新しい復興計画が実施されても被災者、住民が帰って来ないことだ。兵庫県南部地震、熊本地震は都市で発生、住民の戻ってきたが、東北地方太平洋沖地震での被災地は、山際に安全な宅地、繁華街を作ったが、問題は人が戻ってこず、被災前の活況が期待できないのだ。

能登半島沖地震では特有の問題がある。350㎞にわたり2000か所の液状化だ。住宅を建てるにしても地盤を固めたり、地下水抜きの必要があるが、それが広範囲なのだ。町づくりで対応しなければならない。

主要道路の崩壊、海岸線の隆起による産業への支障だ。漁業に支障をきたしているが、4mもの隆起もあるらしい。房総半島でも海岸隆起がみられるが、その都度漁港の改良が必要になる。

破壊、倒壊した住居の多さも目を引く。7500棟、解体が必要だが公費解体が進められているようだが、進まない。熊本地震に比べても対応が遅いらしい。さらに従来のように建て変えることができるのか、そこに若者が人が返ってくるのか。高齢者が返ってくるのか。そうすると空き家になってくる。8100人が避難先での生活を確保したという。何時インフラが復旧するかわからない、人が返ってくるかわからないでは将来計画も立てにくい。

液状化、土地の傾斜崩壊もあって電気、水道、下水道の復旧は手間取っている。応急処置での復旧もあるらしい。今でも8000戸が断水している。

そしていつも問題になるのは、惨害廃棄物だ。石川県の7年分が出たというし、仮置き場の確保も必要だ。周辺自治体に処理を依頼しなくてはならない。

埋め立て物も多いだろうが各市町村で埋め立て場を確保するのは難しい。兵庫県南部地震での埋め立て物は大阪湾フェニックス計画が役に立ったらしいし、東京都は夢の島に大きな処分場を確保しているが、それも限界があるらしい。

埋め立て物、廃棄物処理は復興が進むかどうかのポイントになる。

能登半島地震の被災地は高齢化、人口減、将来縮小していく地域だ。無駄のない復興計画をどうするか、注目だ。









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