2010年5月27日木曜日

鳩山さんが総理であることに、どんなプラスがあるのか


鳩山さん 遅すぎたがもう辞め時だ。鳩山さんが総理であることが、私達にどんなプラスがあるのか。

安全保障、日米関係で重要課題である普天間移設問題は、迷走の末自民党政権時の現行案に行き着いた。それでも鳩山さんは、違いを出したい為に、環境問題に配慮しているという。社民党の福島さんは「辺野古なら拒否」を表明、比例区で300万票を当てにしている民主党は、無碍に連立与党離脱にはもっていきたくない。そこに姑息なダブルスタンダードが出てきた。

やることなすこと右往左往し、「鳩山では闘えない」と言われる鳩山政権であるが、何故、「鳩山止めろ」の声が民主党内で挙がってこないのか。民主党は民意を汲み取る政党ではなかったのか。

民主党にそれぞれの政治課題を勉強する集団が出来ていないのではないか。党内にそういう集団があり、党の政策に発言権を持っていれば、当然に反対の動きが出てくるはずだ。

今の民主党には、親小沢/反小沢の構図はあるが、政策集団の姿が見えてこない。

野党時代には発言していた有力者が、大臣、副大臣、政務三役で政府に取り込まれて、党内で政策を議論する場がなくなった。親小沢と思われるグループは、政策課題をテーマにした動きを全くしない。

責任を取らなければならないという認識が、民主政権には欠けている。自民党政権には閣僚の首が飛んだであろう事柄もお咎めなしだ。発言が軽いと批判されている鳩山さん自身も当然であるが、口蹄疫で危機管理を批判された赤松農水相も然りだ。

官を排した稚拙な政治手法は、「政治主導」を間違っている。官僚の行政経験を活かし、政策の継続性も考え、現実問題と向き合っていく政治が重要である。違いを出すために、ただ「反自民」では、政治は混乱する。

また、道を拓く決断力に欠ける。自らの「政治とカネ」の問題もあるが、小沢さんの疑惑は民主党にとって、痛手である。小沢さんには常に権力を握っていなければならない都合もあるだろうが、鳩山さんには民主党代表としての政治責任がある。

検察審査会で、「起訴相当」の議決が出て強制起訴になったときは、きっぱり幹事長を首にすべきである。この時を除いてもうチャンスはない。

鳩山さんが総理であることに、私達はどんなプラスがあるのか。

過去も含めて言っていることは正論の場合が多い。しかし、現実問題として、現に自分が直面すると考えが違ってくる。あの時の発言は何だったのかと言行不一致を指摘したくなる。

鳩山さんは会見で「もう辞めろと言うような多くの声があれば、当然私自身考えなければならない」と発言したことがある。今多くの国民は、そう思っているのだが、鳩山さんは、励ましの声と勘違いしているのか。

やっと叶った政権交代で、こんなお粗末な総理を選んだのかと思うと、やりきれない。鳩山さんが総理であることに何のメリットもないのだ。
写真:代表選出馬会見での鳩山さん 2009.5.14 テレビ朝日 Jチャン
   小沢さんに担がれて、岡田さん有利の下馬評を覆す選挙手法で総理の座を勝ち取った。しかし、その資質には疑問が続出している。

0 件のコメント: