2010年5月28日金曜日

普天間移設日米合意:これが民主党政権の政治手法か











3月末が5月末になり、「最低でも県外」「腹案がある」と大きな期待を持たせた普天間移設問題も、右往左往した結果、辺野古に戻ってきた。

我が国も政権交代が実現し、鳩山さんは、米国でも民主党への政権交代で在日米軍再編に少しは考え方が変わるのではないかと期待したのだろうが、米国側は2006年の合意案に拘った。それでも現行案との違いを出したかったのだろう。鳩山さんは最後まで迷走し、これからも沖縄の負担軽減に向けて努力するという。

在日米国大使館のHPから日米安全保障協議委員会共同声明を開いた。それによると、普天間飛行場を移設し、同飛行場を日本に返還するとの共通の決意が表明し、2006年5月1日の日米ロードマップの再編案を着実に実施する決意を確認したという。

具体的には、代替施設を辺野古崎地区都それに隣接する水域とし、訓練移転は沖縄県外への移設を考え、徳之島の活用を検討するという。

これでは、米国を合意に持って行っても、肝心の地元の合意はとれっこない案だ。沖縄県民は失望と大きな怒りを感じるのも当然だ。決定手法が全く違う。

これが民主党政権の政治手法か。

今年は、日米安保改定50周年に当たる。あの時の国会を囲んだ反対のデモ隊のことを考えると、今回だって「安保反対、米軍撤退」を掲げての抗議行動があっても良かったのではないかと思うが、28日の議員会館前では「撤去を求める実行委員会」が「普天間基地撤去/移設反対」合わせて日米安保破棄、9条会見阻止の抗議集会を開いていた。

6月2日には、無条件即時撤去を求めて日比谷デモを起こそうとしている。議員会館前の抗議行動とデモ行進が予定されている。

28日は、国会周辺はピリピリしていた。首相官邸を撮していたら警察官画質門してきた「観光ですか」と聞く。「そうです。どうして?」と聞き返すと「今日は厳戒態勢をとっているので」という。日米合意文書の発表、社民党の福島さんの罷免など厳しい政局を反映していた。

夜のニュースで社民党の福島さんは、「沖縄を裏切ることは出来ない」、「負担を押しつけることは出来ない」と署名を拒否して罷免された。

基本的に安全保障で考えが合わない政党が、ただ国会での数合わせ、選挙対策だけで連立を組んだことに無理があった。民主党はこんなことまで国民から信を得たと思っているのだろうか。

それにしても鳩山さんが、沖縄県の負担軽減に協力を要請した知事会で橋下さんが、「基地を負担していない府県は、安全のただ乗りをしていた」との発言には同感だ。鳩山さんが「沖縄県民の痛みを我が身のことと考え、今後も努力すると言うが、安全保障について、しっかり議論する必要がある。

前にも同じようなことを書いたが、普天間移設のゴタゴタは、逆説的に言えば「安全保障を根本から考える」機会を与えてくれた鳩山さんの功績だ。
写真上段左:社民党本部 政権離脱か、とどまるかでもめる社民党。安全保障の考え方が違う党が、ただ議席数の確保、選挙対策で連立を組んだぼが間違いの元。
写真上段右:官邸 稚拙な政治主導で混乱を招く官邸。 この写真をとったのを見て、警察官が職質をかけてきた。 今、厳戒態勢だという。
写真下段左:在日米国大使館のHP: 日米安全保障協議委員会の共同声明が載っている。「辺野古」「徳之島」の地名が明記されている。
写真下段右:普天間基地撤去、県内移設反対の抗議活動 6/2には日比谷デモが予定されている

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