2020年6月21日日曜日

安倍政権手詰まり:内閣改造で混乱? 国民に信を問うのは「安倍総理自身の存在」か


新型コロナウィルス対策など課題が多いのに安倍政権は今国会を閉会し、延長を強く主張していた野党は「閉会中審査」で折れた。今後の政局を見ても安倍政権は手詰まり状態だ。

安倍総理は「必要があれば躊躇無く国民に信を問う」とはいつもの常套句だ。

移動の制限が解除されるや、3ヶ月ぶりに安倍さん、麻生さん、菅さん、甘利さんが会食したことが新聞に載り、何を話したのかとメデイアが色めき立つが、注目は内閣改造、党役員人事、そして解散総選挙だろう。

内閣支持率も30%前後で危険水域に入った。安倍総理自らの不祥事、恣意的政権運営、儀手後手の新型コロナウィルス対策で支持率は下がる一方、内閣改造で人心一新しサプライ人事で支持率を上げることも考えられるが、最近の閣僚は待機組からの登用で国会審議も覚束ない。悪いことに安倍総理のわがままな政権運営でごまかし答弁も多くなる傾向で閣僚は四苦八苦だ。

得意の外交で点数を稼ぐことも考えられるが、対ロでは北方4島問題、対中では尖閣諸島領海侵犯問題、対北では拉致問題など重要課題が山積だが改善の道は閉ざされている。首脳会談をやっても一歩も前進しない。習主席訪日で改善を期待したが、新型コロナウィルスで延期、香港、台湾問題、後を絶たない領海侵犯で訪日は絶望的だ。

新型コロナウィルス対策では、経済再開を優先するあまり諸外国のような行動規制、都市閉鎖は実施しない。海外では「やってはいけない見本」というが、日本モデルと言い、うまく言っているように見える。

そのためかどうか分からないが、国内の景気は2年5ヶ月ぶりに「下げ止まり」(月例報告)、「改善の兆し」(企業業況)という。

何か、政権運営上の作戦でもあるのか。

解散総選挙というと、2017年を思い出す。調べてみると7月は内閣支持率も30%での内閣改造、9月に50%に回復、10月に解散総選挙に打って出た。

当時、何に国民の信を問うたのか。安倍総理は当時「国難突破」と言った。

当時のニュースを見ると、消費税の増収分の使途変更で、設備投資、人的投資での「生産性革命」、幼稚園、保育園の無償化、高等教育の無償化など人づくり革命、そして北朝鮮問題が挙げられていた。「国難突破」だという。

では今、何を国民に信を問うのだ。

国会審議が進まない憲法改正? 新型コロナウィルス対策? 財政再建、他には思いつかない。解散総選挙で国民に信を問う前に国会審議で丁寧に説明すべきではないか。

そのためには安倍総理自身が政治手法を考え直す必要がある。

新型コロナウィルス、東京オリンピック、経済再生など「国難」も多いいが、一番の国難は「安倍総理あなたの存在」ではないか。


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