2020.6.4 夜のフジテレビニュースより |
「どうも気になる」「やっぱり気になる」ニュースが4日夜のフジテレビの「三浦半島で謎の異臭騒ぎ、通報250件」だ。ある特定の土地だけではなく三浦市から横須賀市に至る広い範囲での悪臭騒ぎだ。
どんな臭いがしたのかネットで検索した。
「ガスのようなにおい」「ゴムを焼いたときの臭い」(朝日新聞6月4日オンライン)、「なんともいえない臭い」「独特のにおい」「普通のガスのにおいではない」(6月5日FNNプライムオンライン)、「ガソリンとかガス漏れみたいな臭い」(読売新聞オンライン6月4日)と人によって臭いも違ってくるが、付近で事故が起きたというニュースもない。
「ガス漏れのような臭い」は地震発生前の現象として経験者がよく言う現象だ。私も前兆現象として読んだことがある。
6月7日の日刊ゲンダイ・デジタルが「原因不明・・三浦半島で「謎の異臭」は首都直下地震の前兆か」という記事が眼に留まった。1995年阪神大震災でも1ヶ月前から異臭が発生、「迷宮入りに終わらせてはいけない」と巨大地震の前兆を警告するのが立命館大の高橋先生だ。
大きな地震の前には小さな地震が頻発し岩石が崩壊するときにこげた匂いがするという。私も経験者から硫化水素の臭いがしたと聞いたことがある。
この三浦半島は房総半島にかけてまだ分かっていない地震があるらしい。大きな地震としては相模トラフ沿いの1923年の関東大震災(M7.9)、1703年の元禄関東地震(M7.9~8.2)だ。M8クラスの地震が起きるたびに房総半島先端付近が盛り上がっているのが分かる。
読売新聞2014.5.4 相模トラフ「M8」発生確率微増 三浦半島付近には活断層も存在し 過去には大きな地震の震源になっている |
地震調査委員会は相模トラフ沿いでの首都直下地震M7クラスの発生確率は30年以内に70%、M8クラスになると30年以内の発生確率は最大で5%という。
首都直下M7クラスの前兆といわれればそうかと思う。
最近読んだ神沼克伊先生の「あしたの地震学」(青土社 2020.3)によると、三浦半島にはいくつかの断層があるが1293年にはM7クラスの地震が発生している。次の関東地震は2150年頃、2130~80年の間に南関東でM6、M7クラスに地震が起きるだろうと見ている。直下地震も一つだ。
今回の三浦半島の悪臭騒ぎはM7クラスの地震の前兆と考えてもいいが、「何時」「どこで」「規模は」とまではいえないのだ。
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