新型コロナウィルス感染拡大防止で「8割削減で感染減少目指す」、外出自粛要請、休業要請の発出、解除、長丁場を念頭に「新しい生活様式」、さらには第2波の再感染対応などで安倍総理からはその都度専門家会議、厚生労働省クラスター対策班、諮問会議の助言など組織の名前が出てくる。
安倍政権はこういった組織を動かして対応してきたように思うのだが、専門家会議メンバーにしてみれば「感染者数は減少しているが我々の期待するほどには至っていない」と危機感をあらわにし、前のめりの発言が相次ぎ、組織の役割分担のあいまいさが出てきた。
緊急時の情報発信に問題があるのだ。
安倍総理の各会議での「良いとこどり」が国の政策を専門家会議が担っているという「悪いイメージ」が広がった。
そして、客観性と中立性を重視した新しい組織を編成するという。以前からあった「新型インフルエンザなど対策融資記者会」の下に新たな合議体を設けるという。しかし、その話も専門家会議では話し合われていなかったことらしい。西村担当相の話なのだが。
新聞で関連する組織を拾ってみた。
改正前に政府の対策本部が設置を決めた「専門家会議」がある。12人で構成され、活動は理解できるが、政府とは別に専門家の良心で発言する機会があったことは確かだ。安倍政権の説明、情報発信では物足りなかったのだ。
改正後に「基本的対処方針など諮問会議」は16人で構成、専門家会議のメンバー12人も参加。我々には「諮問会議」として新聞などの報道された。5月からは経済分野の専門家も加え、経済再生に大きく舵を切ったか。
そして、たびたび聞く「厚労省クラスター対策班」は職員、北大、東北大の専門家で構成、西浦先生の流行予測モデル、「8割削減すれば感染者の減少が目に見える」、何もしなければ感染者数は85万人、死者は4万人の予測は政府や国民を驚かせた。これが以降の外出自粛、休業要請へとつながるのだ。
一方で、中野阪大教授は大阪府の有識者会議で「緊急事態宣言も、営業の自粛も全く効果がなかった」という。新規感染者数の推移をみると7都府県に緊急事態宣言を出した時はすでに感染者数はピークを越えていたという。
中野先生は核物理学が専門、独自の流行予測モデルからK値を掲げ直近1週間の感染者数合計を累積感染者数で割った数値から減少傾向、収束が見えてくるというのだ。目安は0.05で東京は50人以上の新感染者数が見受けられるがK値は0.05をクリアーしている。だからと言って安心は禁物だ。
このほかに安倍総理が本部長の対策本部があるし、大阪には「大阪モデル」、東京には「東京アラート」、「東京ロードマップ」で国の施策に対抗しているか。
しかし、緊急事態こそ統括組織を絞り臨機応変に対応すべきではないか。専門家は助言、分析、政府が政策に責任を持つのだ。あっちの会議、こっちの会議をつまみ食いする安倍政権に国民の生命、安全は託せない。
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