2023年9月7日木曜日

今日の新聞を読んで(635):たった15分の「立ち話」が日中外交の姿か

 何と言っても中国は付き合いにくい国になった。処理水放出以前もゴタゴタしていたが、放出後は中国は「汚染水」として猛反対する。IAEAも保証する「処理水」の安全性を主張しても中国には別の背景問題がある。国内の経済は不動産バブル崩壊で混とんとしているし、若者の失業率は高い。何時反政府運動が起きても不思議ではないのだ。

そのはけ口を日本批判に向け「汚染水放出反対」「日本産魚介類に輸入禁止」とエスカレートする。

日本は何とかして首脳会談で説明しようとするがチャンスがない。公明党の山口代表の訪中が延期されたし、二階元幹事長の訪中も望みがない。チャンスはインドネシアでのASEAN会議で、岸田総理が出席するが中国は習主席ではなく李強首相出席だ。当然に岸田ー李強会談が想定されたが、うまく位はいかない。

結局は「立ち話」での15分会談だった。それでも新聞を見ると日本の外務省が苦心した様子がうかがえる。

内容まで公表されなかったが、岸田総理は「処理水は安全」「魚介類の輸入禁止措置の廃止」を訴えたのだろう。それに対して李強首相は「処理水」にとっては特に触れず、「国際的な義務を忠実に果たす」よう発言したらしい。李強首相は王外相と違って以前、「グローバル化を守る」と経済協力を主張していたことがある。

中国の本音は王外祖か、李強首相かといえば、李強首相の立場ではないか。これ以上日中関係がこじれることはまずいと見ているのだろう。さらに日本いじめは中国国内問題のガス抜きと海外の関係者はわかっている。エスカレートさせれば中国の信頼を貶めるだけなのだ。

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